Vol.9 「ハイブリッドな働き方の中で社員をつなぐ架け橋に」
昨年6月新たに社外取締役に就任した小脇美里さんは、ライフスタイリスト、ファッションエディター、ブランディングディレクターとしても活躍しています。働く女性やママたちから絶大な支持を集める小脇さんが、オイシックス・ラ・大地でそれぞれの輝きかたを見つけて働く女性のリアルな声をインタビューしていくこの企画。
第9回目は、経営企画部で働く関裕子さんと小峰葉子さんです。テレワークとオンサイト、兼業や時短勤務など様々な働き方が可能なオイシックス・ラ・大地ですが、その多様な社員たちの架け橋となり組織の思いをまとめているのが経営企画本部のIC(インターナルコミュニケーション)進化セクション。人事部とはまた異なる、会社で働く人々を支えるそのチームで働く2人は、そこにどんな役割を見出しているのでしょうか。会社を内側から見つめる2人にお話を聞きました。
オイシックス ・ラ・大地 社外取締役
小脇美里さん
ファッションエディター/ブランディングディレクター。令和初のベストマザー賞・経済部門受賞。鯖江市顧問SDGs女性活躍推進アドバイザー。ママだからこそ実現できる取り組みを発信する新スタイルライフスタイルメディア「MOTHERS編集部」を立ち上げ、編集長を務める。6歳息子と2歳の娘の二児の母。
経営企画本部 経営企画部 IC進化セクションマネージャー
関 裕子さん
2016年大地を守る会に入社。新規会員を開拓する部署で、自社製品やサービスに対するお客様の声に直に触れる。2017年オイシックスとの経営統合を期に経営企画部へ異動。経営統合前後の社員間コミュニケーションや新会社のミッション伝達方法など立案・実行を担う。拡大する社員数と多様化する働き方に合わせたインターナルコミュニケーションを日々模索中。
経営企画本部 経営企画部 IC進化セクション
小峰 葉子さん
航空貨物の積載プランを作成する前職から、2015年にオイシックスに転職。2年間は代表の秘書として従事し、2017年に産休。翌年、統合マーケティング部に復職後、SNS担当などを経験。2019年に再び産休を取り、2020年経営企画部に復職。社内報やビデオレターなど社員へ会社情報を伝達するミッションを多く担当する。
会社の言葉をわかりやすく伝え、社員同士をつなぐ社内ポータル
小脇さん:
まずはお2人のお仕事を教えていただけますか?
関さん:
インターナルコミュニケーションを担当するチームでマネジメントをしています。社内のコミュニケーションを進化させ、社員同士のネットワークを広げたり、会社の業績への理解を深めたりしていくのが私たちのチーム。現在5人で活動しています。
他社だとこうした役割は人事部が担っているのかもしれませんが、オイシックス・ラ・大地では人事は人の成長にフォーカスし、私たちは組織を強くすることにフォーカスするという役割分担をしています。
社員へのヒヤリングや様々な部署を見て、社員のためにどんなことができるか常に考えています。
小脇さん:
日々、社員とのコミュニケーションを取る重要なお仕事ですね。業務の中で、印象に残っていることはありますか?
関さん:
コロナ禍になって社員が集まることができなくなり、会社の状況を伝えるために社員向けに様々な番組や記事を配信しているプラットフォームですが、そこで小峰さんが担当しているビデオレターは、好評ですよね。
小峰さん:
宏平さん(髙島社長)と2人でYouTubeを通した社員向け限定公開の動画を隔週で配信しています。私がパーソナリティを務めて質問をしながら、宏平さんにメインで話してもらっています。まずは雑談から始まり、宏平さんが会社全体に関わるS D Gsについての施策を語る時もあれば、社員のお悩み相談に答えたりと多岐に渡る内容です。
元々は全社員が集まってやっていた朝礼や全社会議ができなくなった代わりにビデオレターを始めたのですが、社員側もこのほうが自分に合った形でメッセージや情報を受け取りやすいということになり、この形で継続されています。
小脇さん:
宏平さんがお悩みに直接答えてくれるというのは、とてもいいですね!これだけ大きな会社の規模なのに、社長がとても身近な存在であるというのは社員の皆さんとお話ししていていつも驚かされるんです。宏平さん自身も社員ひとり一人のことをしっかり理解しているし。オイシックス・ラ・大地の魅力の一つですよね。
関さん:
ビデオレターは、web社内報『ORDeep』の中で見ることができるようになっています。他にも、社員が他社のサブスクを試してみたレポートや、農家さんと社員の対談、役員のオンとオフの顔を紹介する記事など、何かしらの記事を毎日上げています。
小脇さん:
気負わずに誰でも見ることができて、社内報がスマホでも見れると言うのも忙しい皆さんにもマッチしていますよね。
小峰さん:
会社の方針や社長、役員の方針や考えをわかりやすく伝えていくのも私たちの役割です。
農家になりたくて転職を思い立った
小脇さん:
ICを担当されるまではどんなキャリアを積まれていましたか。
関さん:
オイシックス・ラ・大地(入社時は大地を守る会)に入社した当初は営業を担当していました。入社2年目の秋に会社が経営統合し、両方の会社の架け橋を担う経営企画部に異動となりました。それ以来、統合などで多様化する会社内部のコミュニケーションに関わっています。
小峰さん:
私は、大学卒業後は空港勤務で貨物をどう飛行機に乗せるかをプランニングする仕事に従事していました。当時は物流が好きで、航空貨物の業界に入り、4年位働きました。
あるときから農家に転身したいと思うようになり、就農を目指しました。ただし、生活水準は落とさずに農業に関わるにはどうしたらいいかと考え、中途入社でオイシックス・ラ・大地(入社時はオイシックス)に入ったのです。最初は、農業に関するノウハウを学んだら辞めて農家になろうと思っていたので、パート契約を選びました。
ちょうど宏平さん(髙島社長)の秘書を探していたということで秘書となり、働くうちに社員に。産休を経て、SNSの“中の人”を半年担当。その後、社内の社会貢献活動に携わる業務を経て、2度目の産休に入りました。そして復帰後、関さんと同じ経営企画部に配属となりました。
今は農家さんになりたいと言うより、農家さんを支える側のお仕事ですね。
今、種を埋めた芽が数年後に実をつけることを願って働く
小脇さん:
ご担当される仕事での難しさはどんなことでしょうか。
関さん:
私たちの仕事は、売上を上げるような部署ではないので、目に見えて上がった、下がったということはありません。もちろんその時々で常に一生懸命取り組んでいるのですが、私たちの仕事の場合にはその時よりも後から振り返ってみてその効果や意味が見えてくるというようなところがあります。「もっとできることがあったのでは」、「あの時にもっと何かしていたら会社のコミュニケーションはもっと良くなったのでは」といったことを、つい後から考えてしまうこともあります。
小脇さん:
本当に後から成果が分かってくる仕事ですよね。数字ですぐに見えるものでもないですし、何年もしてから分かるのでしょうね。
関さん:
そんな中でも去年は特にweb社内報を立ち上げたり、動画メッセージを始めたりと、進化することができたと手応えを感じられました。2、3年後「あれがあって良かったよね」と思ってもらえるといいなと思っています。
小脇さん:
みなさんが取り組まれていることは、オイシックス・ラ・大地と言う会社の「ブランディング」を社員の皆さんによりよく伝えていることですよね。
やっていることは、会社の社員へのイメージを決めるというブランディングの1つなのだと思います。ブランディングって、「なんか楽しいな」「なんだか面白そうだな」「かっこいいな!」「あ、うれしい!」というような数字では表せないものを作り出していくので、そこを評価という軸ではわかりやすく表せない難しさがありますよね。それでも、オイシックス・ラ・大地は、「会社」が大好きという人が本当に多く、会社に対する熱い思いがみんな共通していて、きっとそれはみなさんの活躍の積み重ねなのかなと感じました。
ニュースタンダードな働き方を作っていく
小脇さん:
今後やってみたいことなどあれば教えて下さい。
小峰さん:
いまweb社内報の「ORDeep」に情報を一本化すべくこれまでやってきましたが、社員みんなが常に見てくれる状態ではないので、もっと社員が使う価値を感じて毎日のように見てくれるサイトにしていきたいですね。
関さん:
コロナになり、オンラインとオフラインが混ざるようになり、出社する人とテレワークの人もいたり、出社時間も違っていたりと、様々な働き方が広がりました。それに対する正解はまだどの会社も出ていません。
だからこそオイシックス・ラ・大地ならではのニュースタンダードな働き方を作っていけたらいいなと思っています。多様な人材、働き方であっても、インターナルコミュニケーションもできていると言われる環境を作っていきます。
小脇さん:
そうですね。コロナ禍の多様な働き方でさらにその想いが強くなったのですね。
私の考えなのですが、会社、組織の構成要素は結局は「ヒト」だと思うんですよね。なのでオイシックス・ラ・大地の強みである「ヒト」のパワーと言うものは、きっとお二人のようなきめ細やかな対応と、オンラインであっても直接で会っても“想い”を感じることができるような発信の仕方があってこそだと思いました。
会社を中からつなげて、強くしていく。大事な役割に今後も期待しています。
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