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〇弁当屋さんのおもてなし-ほかほかごはんと北海鮭かま-/喜多みどり

煮豆だった。
主産地が北海道であるのは、こちらにきて初めて知った。
金時豆よりも小ぶりだが、
皮が薄く、柔らかく後味がすっきりしている。
柔らかくふっくら。皮も気にならない。
べたべた甘すぎない。

かにを夢見る鮭かま弁当

そうすると今度はきんぴらの方も気になった。
試しに摘まむと、甘辛めのしっかりした味付けなのに、
素朴の味もちゃんとする。
ごぼうやにんじん特有の土臭さがうまく生かされている。
有機野菜とかを使っているのだろうか。

かにを夢見る鮭かま弁当

ぶっすりと鮭かまに箸を突き刺し、
そして結局、身をほじくり出した。
左手も使い、骨からこそげとった身を一口食べる。
脂は良く乗っているが、焼き方のおかげか、
べたべたした感じはしない。
鮭の豊かなうまみが口の中に広がる。
ご飯がたべたくなって、交互に食べていくと、
腹の底から、じわじわと熱がこみ上げるような・・・

かにを夢見る鮭かま弁当

まだ温かな白いご飯の横に、
大きなザンギがごろごろ入っている。
副菜は梅の和え物とポテトサラダなのだが、
ザンギが圧倒的過ぎてやや隅に押しやられている。
いそいそと箸を割り、からっと上がった鶏肉を摘まみ上げ、かじりつく。
熱い肉汁が溢れて、脂でどうしても唇が汚れてしまう。
味付けはにんにくとショウガが効いている。
シンプルなしょうゆだれ、口いっぱいにほおばって噛むと、
肉汁がじゅわっと溢れてくる。
あつあつのザンギ、それからご飯、
箸休めに和え物、懐かしい味わいのポテトサラダ・・・
と順序良く食べていく。

七月のかきめし弁当


こんなに美味しそうなザンギの描写はずるい!
ずっとお腹が鳴りっぱなし・・・
今日のごはんはザンギだな笑



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