見出し画像

わたしのB面 | 鴨川で出会ったユニークな人たちの記録

このマガジンについて】
大学の同級生3人 (ちか、しゅうへい、おだけ)が、デイサービスの立ち上げる過程やそれぞれが考えたことをnoteにしています。

この間ちかが書いていたこのnote。

電通の中にある「Bチーム」という組織の話です。Bチームは「A面 ( = 本業) 」以外に、多様な「B面 ( = 個人的活動) 」をもつひとたちで構成されています。

この記事がとても面白かったので、これからしゅうへい&ちかたちと一緒に働くチームのメンバーを探すにあたり、まずは自分自身のA面 / B面について書いてみようと思います。

A面 | ホステルのスタッフ

ぼくのA面は基本的にはホステルスタッフです。たいていは京都市左京区にあるHOSTEL NINIROOMという場所にいるので、ぜひ遊びに来てください。

カフェもあるのでふらりと立ち寄ってくださるのも大歓迎です。

A面については、最初の自己紹介記事で詳しく書いています。

B面 | 鴨川で人間観察

つづいてB面。ちかと同じく、本や映画が好き。なんかいいと思ったものを写真に残すことも大好きです。

けれど、ここ最近でずっと続けていることは他にあります。それが、鴨川にいるちょっと変わった人たちを観察すること。

「変わった人」と言っても変なことをしているわけじゃなくて、なんとなく他の人とは違って見えて、ぼく個人の感覚で「ああ、素敵だな」と思った人たちです。

この営みがライフワークと化しており、約2年半の間で120人以上の人たちを観察してきました。その中でも、特に印象的だった三人を紹介してみようと思います。

① たぶん人生について考えている人

鴨川ほど、物思いに耽るのに適した場所は他にないかもしれません。

いろんな人が行き交うけれど、それぞれが思い思いに過ごしていて、他人といる緊張感よりも他人がいてくれる心地よさを感じるような場所。どんな自分でいても許してくれるような懐の深さが鴨川にはあります。

鴨をじーっと眺めているこの人は、たぶん普段は考えないような人生の深い問いを前にして、鴨川のほとりに足を止めているんじゃないかな(と勝手に妄想しています)。

② 後先考えない人

これは、ぼくの人間観察癖を知っている友達が送ってくれた人。鴨川の真ん中でキャッチボールをしています。案の定、子どもが投げたボールは大きな弧を描きながら相手の頭を超え、川の中にぽちゃん。

どうして、なぜわざわざ真ん中で…!といいたくなるところですが、鴨川だとそれほど違和感がないのが不思議。

むしろ、川に浸かりながらキャッチボールをしようという遊び心の塊を目にして、とても満たされた気持ちになります。ああ、グッとくる光景。これがあるから鴨川人間観察はやめられません。

③ お布団の気持ちを考えている人

この人の話をする上で、すこし自分自身のことを書かせてください。
ぼくは、しゅうへいやちかと同じ「理学療法士」になるための大学に通っていました。医療職なので入職前には必ず実習があり、それが学生生活の中では割と高いハードルになっています。

そんなに心がめげるほどに辛かった記憶はないのですが、地元での実習の半分を過ぎたあたりふっと感じたことがあります。

「あー、このままお布団になっちゃう人生もいいかもなあ」

久しぶりの実家の布団に横になり、天井を見上げている平日の夜。なんとなしにそんなことを考えていました。

鴨川のベンチに巻きついたこの人も「干されて心地よい布団もこんな気持ちなんじゃないかなあ。もうこのまま布団になっちゃってもそれはそれでいい人生なんじゃないかなあ」とか考えてるんじゃないかな(と勝手に妄想しています)。

きっとどんな人にでも、お布団としての一生を妄想したくなる日があるんだろうな。

"心地よいカオス"をつくる

京都市の中心を流れる鴨川には、この町に暮らしている人たちや、引っ越してきた学生さん、観光で来ているひとなどいろんなひとが集まります。

鴨川には、そんな人たちを一皮剥けさせるなにかがあるような気がする。ふだん背負っている役割という鎧を脱いで、遊び心を解放させてくれるような。

こじつけのような気もしますが、ぼくたちがつくるデイサービスでも「心地よいカオス」をつくりたい。

最初からすべてが設計されているわけではなくて、そこに集まる利用者さんやスタッフひとりひとりの要素が化学反応を起こしながら、ダイナミックに変化していけるような場所。だからこそ、A面だけじゃなくB面も豊かな人たちと一緒に働けると面白いんじゃないかなと思っています。

あとがきのあとがき vol.8 | 夏の終わりにやっちゃうこと

ツクツクボウシが鳴き出すと、ああ夏が終わると感じます。こんな時に聴きたくなるのは、玉置浩二&井上陽水の夏の終わりのハーモニー。

おもむろにイヤホンを取り出して片側だけはめ、ツクツクボウシと玉置浩二のステレオ再生を試みます。

8月末から9月はじめの空気の肌触りと木洩れる光の加減。二人の噛み締め声が、過ぎていく夏の思い出を惜しむように、それでいて寄り添うように胸に沁みて行きます。

ありがとう、2023年夏。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?