見出し画像

参考にしたい「Bチーム」

先日、姉が「好きそうかなと思って」と貸してくれた本を読みました。
結果、めちゃくちゃ好きでした。姉、さすが。よくわかってる。

これから先、デイサービス開業に向けて人を集めるうえで参考にしたい点が多くあり、今回はその内容について紹介したいと思います。


仕事に「好き」を、混ぜていく。 / 電通Bチーム


電通はみなさんご存知、超大手の広告会社ですね。
電通Bチームとは?

電通Bチーム
株式会社電通の中に実在する特殊クリエーティブチーム。広告業(本業=A面)以外に、個人的なB面(=私的活動、すごい趣味、前職など)を持った社員が集まって組織されている。
DJ、建築家、小説家、スキーヤー、平和活動家、AIエンジニアなど、現在56人の特任リサーチャーが1人1つの得意ジャンルを常にウォッチし、社会と企業に提供している。

実際の活動としては、受注案件の実施や自主プロジェクト、講演会やイベントなどを行っているそうです。
本書では、読者をインターンとしてBチームに迎え入れ、その活動を疑似体験してもらう、という形で書かれています。ビジネス書は苦手でほとんど読まない私ですが、冒頭からぐいぐい引き込まれてワクワクして、あっという間に読み終わってしまいました。


B面を見つける

まずは、自分のB面を見つけるところから。
参考として、実際の電通Bチームメンバーを分類した5つのタイプが紹介されています。

1.私的活動タイプ
本業以外で、個人的に何か活動やプロジェクトを持っている人が、それをB面としているタイプ。副業はまさにそれに当たる。(例:DJ、東京ビールクラブ主宰、イラストレーター、小説家、インスタグラマー など)
2.趣味タイプ
本業以外の趣味。純粋に「好きなこと」も、このタイプに括ってOK。にわか、もあり。(例:釣り担当、落語担当、ペット担当 など)
3.前職タイプ
今の本業と違う業界から転職した方は、前職はB面になる。(例:元銀行員、元書店員、元外資系証券会社 など)
4.学校の専攻タイプ
日本では多くの人が学校(特に大学)の専攻と違う職種に就いており、せっかくの専門知識を使っておらず、もったいない状況に。改めて今、専攻を引っ張り出して本業とかけ合わせるのはオススメ。学生時代の部活やサークルの中から探すのもアリ。(例:建築担当、AI担当、サイエンス担当、薬学担当、3Dprinting担当)
5.バックグラウンドタイプ
たとえば、出身地。お子さんがいらっしゃる方は「親」。「血液型」や「左利き」なんかもB面になり得る。(例:北海道担当、京都担当、広島担当、世界の教育担当)
6.その他イレギュラータイプ

どうでしょう?みなさんの"B面"は何ですか?

私は思いつくのは〈趣味タイプ〉ばかりでした。一番に出てくるのはやっぱり"本"。でも映画も好きだし音楽も好き。人への"贈りもの"を考えたりつくったりするのも好きだなあ。あんまり他の人と被らなさそうでいいかも。

デイサービスのスタッフを募集するうえで、医療職・介護職の経験の長さや有無にこだわらず、いろんな人が集まってくれるといいよね、というのは3人でずっと話しています。「いろんな人」というのは、職種もそうですが、私のなかではまさに「いろんなB面を持っている人」というイメージでした。
このことは、以前にもほんの少し触れています。

これから先、このプロジェクトに関わる人数は増えていくわけですが、つまりはまた違った特性が加わっていくと考えると、それも楽しみです。

最強チームワークの「何でも屋さん」になりたい|千香 (note.com)

この記事では性格面などを挙げて書きましたが、自分のなかでは、年齢や性別、家庭での役割(子どもがいるとか多世代で住んでるとか)、作業における得意分野、趣味・特技、などなど広い意味を含めて考えていました。

私たちのデイサービスでは、利用者やスタッフの「やりたい」という思いを大切にして、活動を生み出していきたいと思っています。
その時に、いろんなB面を持ったスタッフがいれば、それだけできることの選択肢もクオリティも広がるはず。
いや、スタッフに限らず、近所のお店や住民の方、本屋に来てくれるお客さんなど、ゆるい繋がりの方たちも含め、そもそも関わる人たちが増えたら、それだけB面のバリエーションも増えて楽しそうだなあ、と思っています。


Bチームの作り方

メンバーを集めるにあたって、どういう人を探すか?
筆者の倉成さんが指標にしているのは、「お茶を飲んで楽しく」「野心があって」「心がきれいな人」だそう。

お茶飲んで楽しいっていうのは、雑談が盛り上がる、ずっといて楽しい、価値観が合うなど、ゆるそうで実はいろんなことを包括している指標。野心があるっているのは、何か変革しよう、新しいことを生もうという気概があるかどうか。(中略)心がきれいっていうのは、協調性の指標。みんなで力を合わせて、知恵を出し合って、すごいことをするためにチームを組む。自分だけ手柄をあげようって人は、ごめん被っています。

どれも共感できるのですが、特に「お茶を飲んで楽しい」というのは私も重視したいところです。要は人として好きかどうか、という感じでしょうか。たとえば少しくらい仕事が苦手でも、好きな人であればサポートしたいと思えるし、しんどい仕事があっても好きな人となら頑張れるし。能力の高さよりも、ひととなりを大切にしたいですね。
……なんかえらそうになってしまいました。


Bチーム運営のコツ

電通Bチームでは、「Curiosity First(好奇心第一)」「ゆるくやる」「常に雑談」といった雰囲気を大切にしているそう。その背後の具体的な部分を、一部紹介します。

【メンバーをインタビューする】
それぞれのメンバーの加入時、または常々、自分としてはどうしたいのか聞いておく。夢、野望、ビジョン、理想。それが実現できそうなチャンスがあったときに、パスを出せるように。
【特別な名前をつける】
手軽に気分を上げる方法として、変わった名前をつける。電通Bチームでは、メンバーの肩書は「●●担当特任リサーチャー」、情報共有の会議は「ポテンシャル採集会議」。
【活躍してもらう】
メンバーそれぞれに活躍してもらって、1人でも多く名物社員を増やす。そしたらまた新たなチャンスが生まれるはず。

もっと具体的に、Bチームの運営・プロジェクトの立ち上げ方・進め方なども書かれているのですが、デイサービスで活用するには少し内容が違ってくるので、この記事では割愛します。興味のある方はぜひ本を手に取って読んでみてください。オススメです!


この本を読んで、電通Bチームの立ち上げから運営、実際の活動に至るまで、総じて「遊び心」や「固定観念に囚われない柔軟な思考」を感じました。
私たちに関して言うと、デイサービスは"A面(=本業)"であって、電通のようにその中にBチームを作るわけではないけど、A面にBチームのあり方を反映させられたら最高だな、と思います。
自由に楽しく取り組む、だけどしっかり成果を出す。仕事の経験や能力だけじゃなくて、もっと個人的な部分を活躍させられる。
そんな職場にしたいです。
ますます楽しみになってきた~!



あとがきのあとがき vol.7| 見て見て~
ドラえもんが好きなんですが、先日めちゃくちゃかわいいポーチをゲットしたので自慢させてください。かわいい。癒される。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?