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南アルプスを目指して

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南アルプスの仙丈ヶ岳を目指して、砂丘で出会った友人と一緒に山を登る
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#大阪

人の目の次元、鳥の目の次元【2012.03 金剛山】

引き続き砂丘(何回も登場するので、もう砂丘と略す)と一緒に南アルプスを目指す話。今回はマイナールートより金剛山を目指した。標高1,000mほどの大阪・奈良の県境にある山で、冬期に樹氷が見られることで有名だ。メインルートである千早赤坂道には、ある間隔ごとに人生の訓示みたいなありがたい言葉が書かれた看板とお地蔵様が現れるので、歩いているとなんだか叱られている気分になってくる。 今回は地図読みにテーマを絞ってルートを選んだ。石ぶて尾根という聞いたこともない日本語。ぶてって何やろ。

南アルプスの女王への旅路をポンポン山から始める【2012.02 ポンポン山】

またいつかいつか、そう想っているだけでは何も起きないことに気づいた大学の冬。教室に行けば先生がいて何かを教えてくれ、グラウンドに出れば練習ができる、その場に行けば誰かが施しをしてくれる環境にはもう戻れない。そうやって南アルプスの女王、仙丈ヶ岳を目指すことにした。 森林限界を超えて、稜線を縦走する。甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山を横目に見ながら、太古の氷河の痕跡、藪沢カールを目指す。アルプスを表現する言葉には日常離れした言葉が連なる。言葉との距離はそのまま日常との距離であり、その言葉を