33日目。今日は泣かなかった

5/2(日)23:32。日付をまたぐ前に、書き出せた。今日で33日目。おばあちゃんの入院は、5日目だ。

おばあちゃんや病院からは、特に連絡がない。こちらは想像することしかできない。連絡がないというのは、悪くないということで、いいことではあるのだけど、2日に1回でもいいから進捗を教えてほしいし、おばあちゃんからも電話で病院生活を聞かせてほしい。電話がたくさんできるように、10円玉はたくさん用意したのだけど、しゃべるのも楽じゃないし、ひとりで公衆電話まで行けないはずなので、遠慮しちゃうといけないのだと思う。

すきあらば、おばあちゃんの膝に飛び乗ったり、ベッドにもぐりこんでいた、おばあちゃんっ子の犬ズは、何を思っているかなと不思議に思った。おじいちゃんはいるけど、おやつをくれないので、おじいちゃん以外の人間が家にいれば、1Fにはほとんどいかない。お留守番のときは、おじいちゃんにひっついて待ってるけど、犬ズはおばあちゃんが大好きだったから。おばあちゃんが帰ってきたら嬉ションしながら迎えるだろうけど、「あれ?ばーばは?」って不思議に思ってるんじゃないかな。

今日は朝、久々に一人暮らしの部屋にいって、部屋の片付けをした。帰るまで、鍵を忘れて家に戻ったり、着いたのに中に入れなかったりといろいろあったけど、2時間半くらい一人暮らしの部屋で、無我夢中で衣替えや整頓などをした。自分の部屋は、去年の10月に引っ越したばかりで、気に入っている。町も好きだし、自転車もあるので、休日はひとりで十分満喫できるタイプ。けどこの1ヶ月はほとんどを実家で暮らしてきて、すごく懐かしい気持ちになった。おかげさまで、犬ズと朝から晩まで、毎日一緒にいられるのは幸せだし、家にいればご飯も困らない。誰かしらがいて寂しくもなく、暇なんてないくらいやることに追われている。実家をでて8年、こんなにどっぷり実家にいることはなかったので、貴重な時間を過ごしているなと思う。コロナじゃなかったら在宅ワークではないと思うし、こういう生活は(実家に戻るみたいな)できなかっただろう。不幸中の幸いというのかな。

部屋をざっくり片付けて、全粒粉の食パンを手土産に地元の方へ戻る。ランチに行きたかったハンバーグ屋さんへいきたらふく食べて帰宅。コロナ禍で6キロくらい痩せたのに、この実家暮らしで2キロ戻った。けど2キロなんて誤差だと思って、ランチはもりもり食べてしまった。

朝は青空で気温も高かったのに、お昼頃から、突然の豪雨などで空気も冷たくなった。

昨日、ママとおばあちゃんちのお風呂のタイルをパテ的な感じで修復したのだけど、今日はやりたかったジャバを使って掃除をした。で、今日はお風呂の日なのでおじいちゃんに「お風呂掃除したよ、今日も下で入りたいからおじいちゃん先に入っちゃってね」と、伝える。そしたら「めんどうくさい」的な返しがきてしまった。おじいちゃんはお風呂を面倒だと入らない日が多いので、半ば強引に入らせるために「水曜と日曜はお風呂の日」とメモに大きく書いて掲示したのが先週くらい。今日は日曜なのでお風呂の日なのだ。「めんどうだから入らない」と言われた手前、強制的に入らせることはできないので、「そっか、わかった。そしたら入っちゃおうかな、お風呂の入れ方教えてくれる?」とお願いした(知ってるけど一応、お風呂をいれるのはおじいちゃんの仕事ということで)。

犬ズの散歩からかえってきて一番風呂をもらった。いつもだったら1時間以上入ってるけど、「もしかしたら夜ご飯前におじいちゃん入るかもしれないし」と思って、45分ででた。おじいちゃんに「お風呂あがったよ」と報告すると、「ママは?パパは?」と。ママはでかけてるし、パパは今きっとご飯つくってるから遅くなるよ、という話をしていると「じゃあ今入ってきちゃおうかな」とおじいちゃん。気が変わったらしい。「そうだよ!今ならまだあったかいよ」ということで、おじいちゃんも夕ご飯前にお風呂に入ってくれた。「今日は森の香りだよ」というと笑ってた。「今日は日曜だからお風呂の日か?」って夕方におじいちゃんにお風呂の話をしたとき、おじいちゃんからそう言ったのだ、「今日はお風呂、入る日だな」と思ってたはず。覚えてくれててよかった。ナイス掲示板だ。

おじいちゃんは夜ご飯も完食。お風呂にも入って今日は上出来だ。

21時過ぎに、弟が車をとりに帰ってきた。つかの間の、家族ののんびりタイム。ここ最近何度も会ってるけど、おばあちゃんのことで、いつも私はこころが穏やかじゃなかった。けど、今日はそういう感じもなく、いい意味で普通だった。おばあちゃんのことは何度か脳裏によぎったけど、涙は出なかった。神社でお祈りしているときも、これまでの情緒だったら目をつぶった瞬間涙なはず。だけど、今日は全体的に大丈夫だった。よかった。

おばあちゃんの入院はいつまでかな、帰ってきた時にあからさまな悪化が見えないといいな。そういうことばかり心配になる。

「早く元気になってね」「頑張ってね」とは言えない。治らないので。けど、わずかな期待を込めて、つい「早く元気になってほしい」と心で祈ってしまう。

今の私の希望は「おばちゃんが苦しくありませんように」「笑って過ごせますように」「おばあちゃんがおばあちゃんらしくいられますように」「おばあちゃんが美味しいもの食べられますように」「また一緒にお茶しに行ったりおでかけできますように」「1日でも長く一緒にいられますように」という感じかな。タイムリミットも始まっていて、治らない病気を抱えているおばあちゃん、一緒に過ごす時間を大切に、大切に、したいなと思う。


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