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12日目。明日は決戦の日

また日付が変わってしまった。現在4/12、0:22。おばあちゃんが「肺がんかもしれない」と言われたあの日から、11日も経った。

今日は日曜日。

金曜に、おばあちゃんがミスドのCMを見ながら「ドーナッツは好き?」「好きだよ。この前、無性にドーナッツが食べたくなって、ミスドで5個くらい買っちゃった」なんて話をしながら食べたそうだったので、「買ってくるよ。おばあちゃんはシナモンがいいよね?」「そうね。抹茶も美味しそうね」「じゃあどっちも買ってこよう」ということで、ミスドを色々買った。

今日は私が、午前中からリサイクルのなんかを出しに行ったり、ミスド行ったり、おじいちゃんの流水麺トレードしたり(詳細は省く)してたし、「仕事したい」とママに言ってたので、あまりおばあちゃんの部屋には行けなかった。おじいちゃんともあまり話してないや。

夕方、仕事に取り掛かる前、ちょっと下に行ったら、ちょうどおばあちゃんがおかってで苦しんでいて、背中をさすった。左の少し下らへんをたくさんなでた。途中おばあちゃんが「ありがとう。大丈夫」と言うんだけど、ぜんぜん大丈夫じゃなさそうなので、さすり続けた。途中、こんなに小さな背中で苦しんでいるのが本当に悲しくなって、変わってあげたいという気持ちや、どうにしたいけどどうにもできないやるせなさと、明日おばあちゃんは病院に行くんだなと思ったら、悲しくて切なくて涙がでた。おばあちゃんに見えないように、袖で拭いた。バックに入れていた犬1は、何食わぬ顔でおばあちゃんの背中を見つめ、おとなしくしていた。

明日は、実は、大事な日。

前回、がんセンターで先生より「今後の治療について、家族で話し合ってください」と、宿題を出されていた。選択肢は、究極の3択だった。

①何もしない
②リスクを覚悟で、スラントを入れる。病状がよくなって少しでも日常生活に戻れることを目指して。
③組織をとって治療を試してみる

スラントというものを肺?に入れると、病状が良くなる期待もできるが、肺は半分?くらい機能しなくなり、ほぼ肺炎にはなるらしい。だいぶリスキーだ。組織をとって治療というのも、年齢的にも体力的にも厳しいそう。なので、何をやっても、何をやらなくても、今の選択肢だと、天秤にかけられない。

この件を先生に聞かされた時、おばあちゃんは取り乱すことなく、冷静にお話を聞いていて、そのあとママに「もういい」と言ったらしい。おばあちゃんの意思を尊重したいし、痛いのも苦しいのも排除してあげたいけど、何をしてもしなくても、おばあちゃんは元気に離れないのかと思うと悲しくてしかたがなかった。

前回の病院からは10日くらいあった。その間でおばあちゃんの意思をきちんと聞こうとしていたけど、なんだかんだ聞けずにいて、昨日ママが聞いていた。聞いているのがわかったので、「上に戻るね」と言って、帰ってきたのだけど。ママが2階に戻ってきてどうだったか聞いたら

「おばあちゃん、何もしない、とは言い切らなかった。先生の話を聞いてたとき、冷静に聞いてたと思ってたんだけど、実はあまり頭に入ってなかったみたいなの。突然のことでびっくりしちゃってたみたいで。」先生にもらった手書きの説明の紙を見せながら、おばあちゃんに説明したら「治療は痛いのも苦しいのも嫌だな」となって(そりゃそうだ)、けど「今のこの苦しいのもどうにかしたい」となったそう(そりゃそうだ)。なので、3択のなかの1つは選べなかったが、前回の先生よりもベテラン先生との面談だそうなので、かすかな希望を持って「今より呼吸が楽になりたい」ということを希望でだすみたいだった。私からもお願いしたい。この前叔母が言っていたが「思いっきり空気を吸わせてあげたい」というのは、本当にそう思う。息をするのが苦しくて、少しの移動だけでもつらそうだから。

ずっとコロナで大好きな喫茶店もお買い物も、旅行もぜんぶ我慢してきた1年だった。おばあちゃんの体調が少しでもよくなって、一緒にお出かけがしたい。それを叶えるためにも、どうにかもう少し良くならないものなのかな。

明日は9時半くらいに出るそう。叔母とは途中の駅で合流して、おばあちゃんと両親の4人で病院。ママと叔母が、おばあちゃんと一緒に先生の話を聞くらしい。ドキドキする。ショックなことを言われないといいな。おばあちゃんと、みんなのメンタルのためにも。私は仕事なので実家でテレワーク。幸いにも明日も忙しそうなので、鬼集中して、おばあちゃんたちの帰りを待つとする。

ここ数日の日記は書こうと思いつつ、実家にいるとなんだかんだやることが多くて、書く時間がなかった。

4/10(土)おばあちゃんが旅行に行きたいという話、4/9(金)パパの誕生日と、おばあちゃんにKpopアーティストをさしながら「こういう人は好き?」ときかれた話、4/8(木)午後からおばあちゃんの部屋で仕事をした話、4/7(水)神楽坂で仕事をして急いで実家に帰った話、はいずれ忘れないうちに書き留めたいと思う。

毎日どこかで時間を見つけないと、忘れてしまう。忘れてしまいたくないのにな。

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