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人生LIVE報告③

前回までは以下リンクをご参照ください。

とにかくユーザーさんに供給する製品がまるで追いつかず、私を含めた全国の営業マンの電話がなり続け始めたのが昨年10月からだった。

なぜこんな事が起こったのか、いつ終息するのか、その情報が本社からはまるで降りてこない。

お客さんからは「いつ届くのか」「なんでこんなことになってるのか」を延々とお問い合わせを頂くのだが、何も開示されていないため我々にも答える術がない。ひたすら謝罪し「確認いたします」しか言えないのだ。

それが1ヶ月経過しても事態は悪化するばかり。流石に腹を据えかねて、取締役に直談判した。しかし、分かったのは「彼らは何も策を練れてない」という事実だった。

私が出来うる限り調べた結果、明らかに生産能力を超えた売買契約を海外の数カ国と結んでいる事が分かり、ほぼ間違いなくそれが原因と思われた。

100個必要なのに50個しか作れないのであれば、足りない50個に対して生産能力を上げるか、もしくはお断りするしかない。当たり前の話だ。

それを決断しないから国内が大変な事態に陥ったのだ。

海外との取引なんてものは契約で雁字搦めなので今更お断りは出来ないし、そもそも円安なのだから企業としては輸出すべきだ。となると、国内のユーザーにお断りと代替えの提案をするのが最善の策だ。むしろそれしかない。

土日返上で、そのプランの提案書を作成し複数の上層部の役員に提示した。

しかし結果は「まぁもう少し様子をみよう」という回答であった。

あり得ない。既に供給が破綻しており、それを改善できる方法(生産能力の向上)は設備増強でしか行えず、早くても2024年9月までかかるのだ。一体なんの様子を見るのか理解出来なかった。

ちなみに昨年末の段階でも、具体的な指示は出ていない。

何ヶ月も顧客からの叱責に晒され続ける社員の精神がいつまで保つのか彼らは理解していない。ストレスというのは感じ初めてから3ヶ月程度の時差を経て身体に現れてくる。

既に社内には何名も適応障害等の反応を示す社員が出ているはずである。

もはや彼らに何を言っても埒が開かないと悟った私は、覚悟をして最高経営責任者に連絡をした。直訴である。

「提案したい事が幾つかあります。お話できる機会をください。」と。

ちなみに50周年を迎えた我が社で、こんな直訴をした社員は過去にいない。下手すればアウトである。

最高経営責任者からはお時間の融通を頂く事ができた。

2024年1月中旬である。

ここまでが今の現況であるが、十日後には進捗をお伝えできると思う。

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