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【第4回】AYA世代の〝がん〟を考える

今回は関心あるテーマについて書きたいと思います。

皆さんは「AYA世代」という言葉をご存知でしょうか。 Adolescent and Young Adult の略で、思春期・若年成人世代の15~39歳を指します。

AYA世代という言葉は、この時期に発症する「がん」との関連で知られるようになりました。学業、就職、恋愛、結婚、出産など様々なライフイベントが集中する時期。同世代が目標に挑戦したり、プライベートを楽しむ中、将来に不安や孤独を感じながら闘病する。その方々に対して、サポート体制や社会の理解が不十分ではと指摘されています。

特に、子育て中に罹患した場合、子ども達をどう育てるか、仕事が出来なくなり経済的な問題は、と多くの悩みを抱える中、相談できずに、ひとりで悩み込んでしまう方が多いとのこと。

充実した日々を送る中、突然、「あなたはがんです」と宣告されることが、いかに衝撃的なことか。いつ誰が罹るとも分からない〝がん〟という国民病に、若くして向き合わざるを得ない状況は想像を絶します。

当事者の悩みや課題に政治はどう向き合うべきか。

・治療や検査で仕事を休む場合、会社や同僚の理解は得られるのか
・再発のリスクを抱えながら仕事をつづけられるのか
・入院や通院中に子どもを預かってくれる施設はあるのか
・限られた収入で治療費を支払うことができるのか
・お付き合いしていた相手が病気を理解してくれるだろうか

自身の将来や仕事のキャリアを意識する「若年世代」だからこそ、当事者の気持ちに寄り添ったサポートが必要です。また、その子どもや家族に対しても、将来に不安を感じずに済む支援策が求められます。

具体的な対策として、例えば、医療費の減免など経済的なサポート、子を持つ親が治療に専念できる体制の整備、若年がん患者が働く会社(事業所)への支援制度など、一人ひとりの状況に合わせた、きめ細かいメニューが重要だと思います。

「AYA世代」という言葉自体、認知度はまだまだ低いです。若くして〝がん〟と向き合い、諦めず必死に挑戦する人々がいるという現実。それを、多くの人が認識し応援する社会をつくっていきたいと思います。そのために、政治が役割を果たせるよう、今後もしっかり取り組んでいきたいと決意しています。

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