あめつちの便り【土の音】🌼 【ザワークラウト】(発酵パワーキャベツ)

あめつちの便り【土の音】🌼
【ザワークラウト】(発酵パワーキャベツ)

発酵の底力を発揮する【ザワークラウト(Sauerkraut )】 を通じた食文化の風景が面白い。

☆【ザワークラウト】大航海時代、奴隷船と壊血病の悲惨
https://youtu.be/9YXQFpY302g

「塩漬けキャベツ」と聞いて筆者が連想するのは、大航海時代。
壊血病を解決した【ザワークラウト】の話が知られている。

大航海時代とは聞えはいいが結局、奴隷船、海賊船、西欧列強国の世界征服願望渦巻く地球環境破壊(森林の砂漠化促進等々)の先鋒だ‼️

裏舞台では、多くの船乗りが、悪魔の病気と云われた壊血病に冒され命を落としていった。

船員が3分の1以下にもなった惨状記録の一節には、

「…土気色になった歯茎もナイフで削り、腐った血をしぼり出す。俺は小便で口をゆすぎ、強くこする。ものを噛めないので、飲み込むしか ない。毎日この病気で仲間が次々と死んでゆく。…」

しかし、キャプテン・クック(James Cook、イギリスの海軍士官 1728 - 1779)が指揮する船には、たまたま【ザワークラウト】がたっぷり積まれ、一人も壊血病による死者が出なかった。

当時もちろん、壊血病の原因が「ビタミンC」の欠乏にあり、【ザワークラウト】のお陰で救われた、とは想像だに出来なかった。

が、後の研究から、発酵食品の所以たる生きた(失活してない)「酵素」があり、豊富な「ビタミンC」、健胃成分「キャベジン」、繊維成分等々、有用食品としての優秀さが認められた。

【ザワークラウト】の原義は「すっぱいキャベツ」。
酸味はビフィズス菌などによる発酵から生じる乳酸によるもので、酢漬けとは異なる。

オーストリアからスイス方面では発音が「サワークラウト」と濁らないという。

以下「月刊 綜合医学」(日本綜合医学会 発行 No.333)から、食養指導士で国際農業ジャーナリスト協会の 兼坂さくら氏が連載する「スイス通信」を一部抜粋させて頂く。

《秋になりますと、平地の圃場にキャベツ畑が広がります。朝露に濡れた大きいキャベツを収穫している様子は秋の風情の一つです。
畑の近くには、たいてい サワークラウト工場があります。(略)

一年に二日だけ、保存食を自分の手で作りたい市民のために工場を解放してくれます。その工場は、キャベツ生産者で営まれており、農家が早朝に収穫したキャベツを生産者が運んできます。(略)

買ったキャベツと香辛料をすぐに自宅に持って帰るグループと工場内に設けられた漬物用のスペースで サワークラウトを漬けるグループに別れます。
大きな甕(かめ)にカットされたキャベツをぎゅうぎゅう押している白髪のマルコ氏(写真)。

「すごい力仕事です。でも、自分で漬けたのが一番おいしいですよ。どこかで買ってくると、砂糖や化学調味料がはいっていて、まったく味も歯ごたえも違います。
毎年、ここで12kgのキャベツを手に入れて妻と 冬の間美味しく食べます。毎日、地下室に行って様子を見るのが楽しみなのですよ」

(略)生キャベツより消化しやすくなります。発酵プロセスでは、善玉菌が大量に増殖しますし、火も加えず、加工もしない「生きている」善玉菌食品です。
ビタミンをたっぷり含んだサワークラウトは、人間の体内に直に速やかに働きかけます。

人体の免疫や神経システムに良い影響を与え、タンパク質の消化を促(うなが)し、慢性疾患やウイルス・有害なバクテリアから人間を守ってくれるプロバイオティクス(Probiotics )食品です。》

等々、生のスムージーとして摂取することも含め、「キャベツの効用については、一冊の本が書けるほどたくさんの情報があります」と記されている。

「スイス通信」を発行されている 兼坂さくら氏とはメールで情報交流させて頂きながら、アルプホルンやヨーデルの響きを近くに感じ、サワークラウト作りの風景が鮮明になってきた。

そんな折り、ドイツ在住の懇意な日本人音楽家ファミリーから、知人が本を出版したと連絡があった。
「キャベツと健康」の内容にピンときて、図書館にリクエストしたら電子書籍(※)なので取り寄せはムリだと(苦笑)。

(※)電子書籍のご紹介
【キャベツで花粉症がウソのように治る!: 厄介な下痢や、いまいましい花粉症から 一刻も早く、簡単に逃れる方法】 ( 川崎 英一郎 著、Japan Verlag 2015/9/28 )

…慢性の下痢、重症の花粉症に長年悩まされ、果ては仕事中に突然意識を失うほど。そんな身体でいったいいつまで今の生活、仕事を続けられるのか…著者はあることを知り、ものは試し、善は急げとばかりに試してみたのです。するとどうでしょう。それまで20年以上も悩まされてきたあのひどい下痢が嘘のように…(Amazon 紹介欄)

上記の通り、キャベツの成分も効用も応用範囲も素晴らしい。

キャベツに含まれる「キャベジン」(ビタミンU)は、胃の粘膜を正常に整える "抗潰瘍成分" として発見された。

成分名を丸ごとパクった◯◯という薬品もあるが、合成化学物質を複数含む製品でもありお勧め出来ない。

製薬会社にお金を落とし儲けさせるまでもなく、「キャベジン」は、キャベツをはじめとして、ブロッコリー、トマト、レタス、セロリ、アスパラガスにも含まれ、胃腸の健康のみならず、アレルギー症状を緩和する効果も知られる。

ご存じの通り、植物の「根」が腐るとその生命が失われるように、「根」に匹敵するヒトの「腸」の状態は、健康と病気を左右する根本要因だとわかっている。

大航海時代の船乗りたちの腸内細菌叢(フローラ)のバランスは壊れ、有用なビフィズス菌の割合など、悲惨な状態の中で【ザワークラウト】には大いに救われた。

ところで、雑草という名前の植物が存在しないように、乳酸菌という名の菌はない (人体では ビフィズス菌類が主) ことから、一般的総称としての乳酸菌という呼称を理解した上で考えたい。

壊血病はビタミンCの欠乏に起因すると云われるが、乳酸菌もビタミンCを微量ながら生成し、野菜や果物を摂れない遊牧民が飲んでいる 乳酸発酵された馬乳酒にはビタミンCが100mlあたり8-11mg含まれる。

また、正常な母乳栄養児のフローラはビフィズス菌が極めて優勢で、善玉菌として腸内の環境を整え、花粉症などアレルギー症状の緩和に貢献していること、ビフィズス菌が、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンK、その他ビタミンB群を生成することもわかっている。

只、地球上のほとんどの生物はビタミンCをつくることができるのに、ヒト科ヒトはビタミンCをつくれなくなってきた。

これは、ダーウィン進化論で説明できない謎と云われ、霊長目(ヒトやモルモット)でビタミンCを作る酵素の活性が失われてきたのは約6300万年前の説もある。

突然変異でビタミンCが作れなくなったとしても、ヒトは新たな中立進化説の立場で、食物から摂取可能な生息環境と知能を持つ生物として変化してきたとの説は説得力がある。

因みに、キャベツには100gあたり、ビタミンCが41mg含。これは、一日に必要とされている量の約40%(日本食品標準成分表2015年版)

食べれる量やコスト面でも効率的で優秀だとわかる。

【ザワークラウト】は、加熱しないで作るのでビタミンCが壊れず、乳酸発酵によってさらにビタミンCが生成される。

ビタミンCはコラーゲンを作るために必要な栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持に有用。
反面、喫煙や過労などのストレスでビタミンCの浪費も。水溶性ビタミンのため、体に留めておけず継続摂取の必要があることは念頭におきたい。

皆さんも添加物だらけの市販品でなく、手前【味噌】と併せて【ザワークラウト】のような発酵食品を作り、元氣に活躍されることを祈念しつつ。

ちなみに、そんな事をしてる暇がないが、健康は自衛するものと認識し、ヒトと地球に善い食生活を望む方には、日本人が発明した誇りある発酵食品【玄米酵素 ハイ・ゲンキ】がお奨め‼️

 ───────────
あめつちの便り【土の音】
(食育のグリーンノート & 土の音工房)
http://green17.crayonsite.net
☆(旧)グリーンノートHP
http://www14.plala.or.jp/greennote/
☆YouTubeチャンネル【39greennote】
https://www.youtube.com/user/39greennote

🌑体と心の相談「天使の聲を聴く」
Mail form(お問合せ、行事等)
https://ssl.form-mailer.jp/fms/59b98b98532539

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?