コロナ収束後の読書術 ー 変わるべき時に変わるべき読書術とは?
要約: コロナ収束後の読書術 コロナ収束後に求められる読書術 コロナ収束後に世界は大きく変わろうとしています。AIやデジタル化はさらに加速し、私たちの働き方や仕事の仕方は大変革を求められています。そんな中、本の世界では、セカンド・ブレイン(Second Brain)より、読書術にブレークスルーが起ころうとしています。
4月7日の7都道府県で始まった緊急事態宣言は、その後全国に広まりましたが、すでにほとんどの県で緊急事態の解除が宣言されました。
また、それ以外の都道府県でも近日中の解除が期待されるところです。
医療関係者や社会インフラを支える方々は、この期間も感染リスクの不安の中、日々仕事をしていただきました。本当に感謝です。
この先、活動再開にわくわくしてきています。
しかし、これも毎日が完全に元に戻るというわけではなく、引き続きの感染対策が必要と言われています。
この「コロナ収束後」どんなことが起ころうとしているのでしょうか?
何か大きく世の中が変わってしまうような不安に駆られます。
コロナ収束後の世界はどう変わるか?
コロナ収束後、一体世界はどうなってしまうのでしょう?
新型コロナの世界への爆発的感染のあと、世界は元に戻ることなく、大きく変化すると多くの識者が語り始めています。
原油や電力のスポット価格がマイナスになったり、ほぼゼロとなったり、あり得ないようなことが起こり始めました。
原油や電力は社会インフラの根源をなすものです。これまでの大量生産を前提としたインフラと生産が、大きく変わろうとする証なのかもしれません。
ソフトウエアや情報を前提としたオンデマンドの情報処理や開発の世界が今すでに始まっているのです。
今回の緊急事態宣言以降のステイホームでは、在宅勤務が半強制的に広がりました。
周りを見渡すと、自宅にパソコンなどの設備を大急ぎで準備して、不慣れなテレビ会議ソフトをやっとのこと操作して参加する会社員が多くいました。
スマホや携帯の新規申し込みやサポートは、店に来ないでWebからお願いしますと録音が流れ、不要不急の来店や電話はお断りです。
今まで当然と思われ、私たちが変わることを拒んできた細々とした日常の行動も変わることを強制されているようです。
コロナ収束後には、大きな変化が待ち受けているように感じます。
これまでとは全く違った世界が始まろうとしているのです。
今、自分ができること
しかし、私たちの思考や仕事の仕方が変わっていません。
急速な変化について行けないというのが正直な気持ちです。
では、今するべきこと、今必要なこととは何でしょう?
それは、変化に消極的になり身を任せるのではなく、自ら積極的に行動し自分の中にブレークスルーを起こすことだと考えます。
私たちの仕事の根幹は、それが現場での行動を伴う営業や建築であれ、オフィス内での企画や管理であれ、知識を使ってよりより高い価値を生み出すことです。
これを本の棚のテーマでもある「本を読む」や「読書術」で考えてみます。
本の虫である私たちは、本を読むのが大好きです。
ある意味、本を読まなければいけないという衝動に駆られているようにも感じます。
本屋さんで目につくのが、あふれかえる読書術の本の数々。
忘れない読書術から始まり、インプットとアウトプット。それに多読や速読など、とにかくより多くの本を効率的に読むことを勧めています。
そして一冊の本が読み終われば、読書サイトのや書評、Amazonのレコメンドなどに勧められるままに次々と本を手にしています。
デジタル時代に必要な本の読み方とは?
私たちは、これに何の疑問も感じていません。
しかし、ここで止まって考えてみてください。
小説など単に楽しむための読書別として、一年前に読んだ本の内容を覚えていますでしょうか。
もう一歩踏み込んでください。
その本のどの箇所に気づきがあり、どのフレーズや自分の気づきのメモを引き出して、それを具体的に実際の仕事や趣味の目的に使えたでしょうか?
どれほど良い本をじっくりと読もうとも、どれほど多くの本をよもうとも、読んでも使えなければ次の一冊の本を読む意味は本当にあるのでしょうか。
読んで得た知識を具体的なアウトプットへつなげる方法を持っていないのであれば、もう一冊読むことに何の意味があるのでしょうか?
この一方で、私たちは今すぐに解決しなければいけない火急の問題に頭を抱え、毎日奮闘しています。
今必要なのは、読んで得た知識を目の前にある問題や仕事に使えるようにする技術です。
言い換えれば、読んだ本の内容を自分の知識として消化し、自分自身の成果物として価値を高めたアウトプットまで結びつけるまでのシンプルで使える方法とプロセスです。
コロナ収束後の読書術
これまでの読書術の多くは、いかに多くの本を読みそれを理解し記憶することを前提にしていました。
「読んだら忘れない」とか速読、多読などはその典型的なキーワードです。
すでに私たちの頭の中はカオス状態になっています。
(イメージ: fortelabs.co)
これはパソコンに例えれば、8ギガのメモリしかないマシンに32ギガの情報量を無理矢理に処理させようとしているのに似ています。
パソコンは必死にメモリ領域をハードでいすくと入れ替えながら進めようとしますが、次第にヒートアップして最後には処理不能になってしまいます。
Getting Things Done(GTD)理論を提唱したディビッド・アレン氏は次のように述べました。
“Your mind is for having ideas, and not for holding ideas”. David Allen
(マインドはアイデアを醸成する場所である。保存するところではない。筆者訳)
今必要な読書術とは、以下の二つの条件を満たさなければなりません。
1. 本から必要な知識を取捨選択し、重要な部分のみに凝縮していつでも使えるようにする
2. ジャスト・イン・タイムで必要な知識のパーツを引き出しプロジェクトや仕事の必要に応じてアウトプットする
1つ目はパーソナル・ナレッジ・マネジメント(KPM)と呼ばれます。そして、これを実際の行動へつなげていくのがGetting Things Done(GTD)と呼ばれるディビッド・アレン氏が低所するタスク管理の方法です。
しかしこれまで、KPMとGTDが一緒に連携して語られることはありませんでした。
そして今、GTDから派生して世界中のナレッジワーカーに注目されている方法があります。
それは、「第二の脳(セカンドブレイン)」と呼ばれるデジタル・ブレインを活用して、知識をいかに取得し、整理し、アイデアへ、そしてアウトプットへとつなげていくかという一連のプロセスです。
このセカンド・ブレインには、読書の記録としての読書ノートに限りません。
あとで読むツールであるPocketやInstapaperなどを経てWebから得た知識、PDFやオフィスファイルなど、様々なデジタル形式にした知識を後から使いやすい形で1カ所に保存します。
そして、プロジェクトやタスクを進める時に、必要なときにすぐにこのデジタル保管庫から取り出して使えるようにします。
(イメージ: fortelabs.co)
この「第二の脳(セカンド・ブレイン)」とは一体何なのか?
Building a Second Brain(BASB )という、現在世界中のナレッジワーカーに大変に注目されているアプローチです。
FortelabsのTiago Forte氏が提唱するいわゆるデジタル・ブレインを頭の外に持ち、パーソナル・ナレッジ・マネジメント(KPM)とGetting Things Done(GTD)を連携した方法論です。
つまり、クラウド上にセカンド・ブレインを持つことで、人間が持つ本来の第一の脳を情報のカオスから救い、空いたスペースでアイデアの醸成を潜在意識も活用するのです。
そして、実際のプロジェクトやタスクを実行するときに、ジャスト・イン・タイムで最大活用しようというものです。
私自身、このBuilding a Second Brainに参加し、日本公認エバンジェリストにさせていただきました。
この後から、「第二の脳(セカンド・ブレイン)」について活動させていただこうと考えています。
もしご興味があれば、「スキ!」をクリックしてフォローいただけたらと思います。
本の棚
大山賢太郎
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(2021年9月30日加筆)
この記事の疑問に答える形で、一冊の本にまとめました。
【デジタル読書のすすめ: 深層読書とナレッジベースがあなたの脳を覚醒する】
本書は、デジタルであるからこそ、紙の本ではできないデジタルならではの「知識の収集」「整理」「醸成・処理」「アウトプット」へという一貫したプロセスを、知識のデータベースである「ナレッジベース」をクラウドを通じて自分の手もとに創り出すことではじめて可能となる、というノウハウを提供します。
「第二の脳(セカンド・ブレイン)」やBuilding a Second Brain(BASB )の詳しい情報については、本の棚サイトでも掲載していきます。
コロナ収束後に求められる読書術:この後から読書はどう変わるのか
コロナウィルスの後で起こること。悪いニュースと良いニュース。
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