『親愛なる孤独と苦悩へ』を推すための記事。

 私が推すのは『親愛なる孤独と苦悩へ』という作品です。このゲームは、楽想目というサークルで開発された同人ゲームになります。事情により、現在はフリーゲームとして公開されています。
 ダウンロードはこちらから。


 それでは『親愛なる孤独と苦悩へ』を推す理由を書いていきます。

①心理が学べる

 この作品は心理学をテーマに扱っているノベルゲームになります。そのため、作中ではカウンセリングを受ける人たちが描かれます。家族、兄妹、友人、教育実習、就職、芸術など、様々な方向からその人物が抱える悩みを見る形で物語は進みます。

 登場人物が抱えている悩みは、ある意味では普遍的なものでもあります。人は生きていると、大なり小なり悩みが出てくるものだと思います。全部がうまくいっていて、悩みなんてかけらもないという方は、少ないと思います。なので、登場人物の悩みや葛藤から、自分との共通点を見出すことができると思います。この作品は、タイトルにもあるように、苦悩を抱えている方のために作られた作品のように私は感じています。そういう方は、語りかけの優しさや、描かれる心理から、自分への救いを見出すこともできるかもしれません。

 実際に私は、この作品に救われました。大小問わず、ほんの少しでも生きづらさなどを感じている方には、特におすすめです。

 こちらでPⅤやあらすじ、カウンセリングサンプルなどが見られます。


②人間の魂に触れられる

 この作品は、ほとんどの部分が作者ひとりの手で作られています。これはフリーや同人のゲームとしてはそう珍しいことではありませんが、他作と異なるのはそのプレイ時間です。私はこの作品を読み終えるのに20時間程度かかりました。同人ゲーム全体としてはもっと長いものもあるとは思いますが、それでもこのプレイ時間は長いほうだと思います。

 また、この作品は文章を読み進めるゲームなので、特別な操作は必要ありません。クリックして文章を読むだけです。つまり、この作品は文章の量が多いわけです。①でも書いたように、今作は心理学を扱っており、心理の解説パートが存在します。この解説パートが丁寧であるため、プレイ時間が長くなっていると思われます。

 そしてこの解説パートを書くためには、粗を生まないための知識が必要になります。粗とは作品の欠点なので、その描写を避ける選択もあったはずです。しかしこの作品は、その部分を逃げずに描いています。
 確かな熱意が感じられます。

 また、物語の部分も非常によいです。この作品はフリーゲームなので、私は実際にプレイしていただきたいと思っています。そのため物語の部分には触れませんが、描き方や演出から、どれだけの思いが込められているかが伝わってきます。それほど強い力を感じる作品です。それだけに、物語としての出来も非常によいです。
 本気の熱意が伝わってくる魂の作品です。


 以上簡単ではありますが、『親愛なる孤独と苦悩へ』を推す理由でした。
 ぜひあなた自身の手で、この物語に触れてください。 

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