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旅立ちの新幹線において

旅立ちというのはこうも浮き足だったものだろうか、元々いたA地点から、これから行くB地点に行くまでの間に、僕はどこにも所属していない存在になる。完全な浮浪者になる。しかし、ここは日本だ。外を見ると、どこにもあるような畑や家がある。はっきりは記憶していないが、いつもみた景色。自分が属しているようで、何の関係もない。そんな無限に広がる小さな隙間の中で、線の上で、僕の心臓だけは絶えず一定のリズムを刻んでいる。

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