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005『君は放課後インソムニア』、二期のテーマは「ヤマノススメ」に!(原作ネタばれあり)

 金沢入りするまでは私も甘く考えていて、能登震災をファーストシーンにすれば受けると考えました。そして新学期で伊咲ちゃんと丸太くんは感動の再会を果たすと。しかし金沢のホテルで、それこそ震災/被災地を安売りするドラマだと気づいて。それでも私たちの世界では一月一日の能登地震の日付を夏休み終了直前に変えたり、pixivの方で公開した「曲伊咲、山ガール化構想」は変える必要なさそうです。

pixiv
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21326700

 地震の日付変更は震災の一番大変な時期を描かなくて済むとともに、第一期と第二期を震災前/震災後でくっきり分けたいため。能登の人や君ソムファンはもちろん、能登地震が過去の出来事になってる未来のアニメファンにとっても、夏休み終盤となる第一期の終わり直後の震災の方が、二期途中で起きるよりもテーマが明確になる。それは多分反骨精神。
 一回最終巻の14巻まで読み終えて10巻まで読み直してるのですが、どうも曲伊咲、天文台での中見元太との出会いの時と比べ、お淑やかすぎないか? 死亡エンドと解釈できる結末を確認したから余計、貯金をはたいて買ったカメラに夢中の姿、自分の死を自覚して自分の見たものを記録したい切実さとしか思えない。
 多分作者のオジロマコトが最初から殺す気満々だったからでしょうが、それにしても私たち読者/ファンとの最初の出会いからのギャップがあり過ぎ。当初私たちに見せつけたバイタリティーが続けば、恋人が出来た安心感から一時不調になっても水泳に代わる体力づくりを見つければ、「どっこい生きている」で終えられたのでは。
 その「どっこい生きている」を体現させる手段が山登り。私は天覧山はまだしも御岳山から日の出山を登る無茶をしたけど、極端に言えば一歩一歩が決断の連続。起伏は、出っ張りは、傾斜はあるかを常に確認し、よりましな手を即座に決める現場作業。それは先のことは考えられないという伊咲ちゃんの死生観と相通ずるところ。しかし伊咲ちゃんのカメラが死ぬことを前提にした切ない思いの発露なのに対し、山での即座の現場作業は生きるため/登るための手段の一つひとつ。撤退さえも再挑戦の切符が与えられたと考えられるから。
 そんな山の掟を伊咲ちゃんや丸太くんに知ってもらい、学校だけが学生の活躍する場ではないと気付いてほしく、『君は放課後インソムニア』の二期は山を重要なテーマに!

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