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『ガールズバンドクライ』論

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ガルクラについての私の感想です。
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2024年7月の記事一覧

088 メタで語る『ガールズバンドクライ』⑤

 次のアニメの題材にロックを選んだことで、テーマはロックにならざるを得ない。題材がポップスでテーマがロックなら、『【推しの子】』という格好の例がある。しかし偶像破壊というロックの志向があまりにもドラマチックなエンタメに消費されてしまい、反抗や反発と言うロックの思想になってないきらいがある。  『ぼっち・ざ・ろっく!』はまずもって表現がロックだけど、ぼっちちゃんは確かにロック魂を持ってるから、間違いなくロックの物語で。しかしアニオリでロックの話を企画するとなると、ロック畑の人間

087 「碧いif」by トゲナシトゲアリ、感想

朱李 これまでは、5人それぞれの過去やぶつかり合いを見せてきましたけど、ここからは音楽の道に向かってひたすら突き進んでいきます。みんながどんなふうに駆け抜けていくのかを、本当に楽しみにしてほしいです。第10話までの5人がお互いのことを知ったからこその、一丸となったトゲナシトゲアリをぜひ見てください! 凪都 全13話、残りはあと3話なんですけど、ドラマのボリュームがすごいです! まだまだ紆余曲折があります。でも以前の「1×5」じゃなく「5×1」にまとまったので、みんなで助け合っ

085『ガールズバンドクライ』第14話「誰にもなれない私だから(ED)」

 終わって一週間以上経っている『ガールズバンドクライ』、(敢えて言います)第一部終了のその後について、noteでもファンの間で楽しい議論が出てきました。その筆頭はトゲナシトゲアリ、結局事務所を退所したのかという問題です。私は明言はしてませんでしたが、退所を前提にnoteしました。そしたら簡単に退社退所できないはずと、説得力あるnoteを読んだのです。  極めて論理的な論です。一方で私は今発売中の「アニメージュ」を読む前、インディーズでの活動を単なるアマチュアとも思っていなか

083 『ガールズバンドクライ』、短い総評 第10話と第13話から

 結局、最終回の「ロックンロールは鳴り止まないっ」への批評は第10話「ワンダーフォーゲル」の批評とリンクする運命にある。私自身も件の二話、揃って評価してるし。  今日は第10話の評価に結び付けるため、ぼざろとの関連から論じたいと思います。私は多分初回から、すばる登場回の第2話で明確に、ガルクラはぼっち・ざ・ろっくだと思いつきました。ぼざろのキャッチコピーは「陰キャならロックをやれ!」ですが、まさに井芹仁菜と河原木桃香、ロックでしか生きていけないキャラクターと思えたのです。