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政府は「金」で愚民政策を進めている/逢坂誠二 #7539

【23年8月23日 その5842『逢坂誠二の徒然日記』 #7539
昨日は午前は、韓国の少子化対策について、午後は韓国の外交問題について、専門家から話を伺いました。夜は在韓マスコミの皆さんと意見交換をしました。韓国漬けの1日ですが、集中して韓国問題に触れることができるのは訪韓の効果です。今日は朝からウランバートルに移動し、夜は大使から現地情勢について話を聞きます。

夜明け前のソウルは曇っています。気温25度。日中は29度で雨の予報です。

1)政府は「金」で愚民政策を進めている
山口県上関町で中国電力などが建設を計画する、使用済み核燃料「中間貯蔵施設」の建設調査を巡る上関町の対応を見て、既視感が蘇ります。結局は地域は「金」に翻弄されるのです。およそ50年前のことですが、福島第一原発に反対していた方が町長に就任し、推進派に転じたのも、地域振興を念頭においた金でした。

原発や原発関連施設の是非に関し、本来は、その政策そのものについて真摯な議論をすべきなのです。原発を使うことは妥当か。処理できない使用済み燃料がたまり続けることについてどう考えるかなど、政策の本質をしっかりと議論することが大切です。

しかしそこに地域振興と称する金が登場すると、その政策議論はすっかり影を潜めます。嫌な政策を受け入れるか、金をもうらかどうか、そこに焦点が移ってしまいます。

政策に関する虚心坦懐な議論が「金」によって阻害されるのです。

50年前といえば、過疎化が進み始めたとはいえ、日本がまだ元気な頃です。各自治体の総合計画では、多分、人口増を見込んでいた時代です。右肩上がりの時代だったのですが、地域振興を理由にして最後は金で絡め取られました。

上関町長は調査受け入れ表明後、次のように語っています。

*いつまでも待っていては町は疲弊し、財政的に厳しくなる。
*町内の商工業者も厳しくなる。やれるものからやっていこうということだ
*この41年で人口は3分の1に減った
*祝島の漁業も、原発が来なくてもできなくなる。現実を直視しないといけない

この発言を見て、50年間、日本は何も変わっていない。上関町に限らず、地域づくりに対する執念も知恵もない地域が多すぎます。歴代政府は、住民が嫌がる忌避政策を多額の金で飲み込ませることを続けてきた結果、考えることのできない地域を作ってしまったのです。つまり愚民政策です。これは日本の大きな損失です。なぜこの愚かさに気づかないのか、本当にやるせない気持ちです。


さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.8.23===

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