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正直に生きるのは難しい

青果店に並べられたグレープフルーツに添えられた紙に「グレープ100円」と書いてあり、100円はお手頃だな、というのと、グレープだとブドウになっちゃうよ、という感想を同時に抱いた。

そもそもグレープフルーツは、複数個がまとまって実っている様がブドウに似ていることから、「ブドウのような果物」という意味でその名前になったはずである。だから、一個ずつバラバラになった時点でグレープ要素は失われ、「グレープフルーツ」という名前には矛盾が生じてしまっているのだ。その上さらに「グレープ」と名乗るというのは、嘘に嘘を重ねている状態である。これは問題だ。下手すると炎上しかねない。

嘘をつかずにいくのならば「フルーツ」という表記になるのだろう。だが、それだとあまりに対象範囲が広すぎる。青果店で果実にただ「フルーツ」と書かれていても、それはほぼ何も言っていないに等しい。「職業、人間」みたいな感じで、捉え方によってはちょっとかっこいいような気もするが。

正直に生きるのは、それだけ難しいということなのだろう。

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