こんな時だからこそスポーツファンにオンライン飲み会を勧めたい

昨今のコロナ情勢を受け、国内外関わらず多くのリーグが開幕延期。
いや、開幕延期ならまだいいのかもしれない、リーグ戦そのものを中止するスポーツリーグが出ています。
満開に咲き乱れる桜、春の優しい陽光を浴び、「本当ならこの週末は球場なのに…」と鬱々とした休日を過ごすスポーツファンも多いのではないでしょうか。

かくいう自分もそんな一人で、大好きな野球の独立リーグ(BCリーグ)の開幕が流れに流れ続けて、極めてストレスフルな日常のを送っていたのです。
そんな中、twitterのタイムライン上に流れたある言葉に目を奪われたのです。

オンライン飲み会
PCやスマホの会議・通信ツールを用いて、画面越しで行う飲み会のこと

なるほど、その手があったか。
10年ほど前にうだつの上がらない大学院生時代に、ネットで知り合った友人と、毎夜毎夜スカイプであーでもないこーでもない、と議論を交わしていたことを思い出しました。
たしかに、これなら「三密」も回避できる。

よし、いっちょやってみるか。
ということで、BCリーグファンを集めてオンライン飲み会を開催しました。

この記事では、そのオンライン飲み会を通して、得た知見や感想等をまとめて紹介していきたいと思います。

概要

4/4 17:00-22:00
参加者 のべ12名(常時7-8名。ファン球団:滋賀2・福井1・石川1・富山1・信濃1・神奈川1・武蔵2・福島1・その他2。全員男)
自分にとっては、およそ半数の方が初対面でした。

実施方法

今回はzoomを使いました。
大学生の持つ「.ac.jp」のメールアドレスを持つ人がホストであれば、4月中でしたら会議時間が無制限になるためです。
具体的な使い方は以下のサイトを参照してください。https://hashikake.jp/articles/how-to-zoom-ep01

ホスト以外の参加者は基本的にホストが示すアドレスにアクセスすれば自動的に会議に参加となるのですが、いくつか入室時にトラブルもありました。
ルームに入る際に「➀ルームID」または「➁パスワード」を要求されるというものでした。
(ルームIDもパスワードもルーム開設時に自動的に設定されます。)
ホストの人は、ルームのアドレスだけでなく、この2つも参加者に送るといいかもしれません。

当初の懸念と実態➀人数が多いと収拾がつかなくなるのでは?

オンライン会議は独特の間があり、話を始めるタイミングはやはり少し工夫がいります。
酒が入るとみんな饒舌になり、自分のタイミング話す人が出てくるという事を予想しており、実際にその通りになりましたw
その結果、2人以上が同時にしゃべるという事は、しばしば発生しました。
その際には、声のでかい人、もしくはファシリテーターがどちらかを制して、片方ずつ話を聞いたりしていました。
あとは同時にしゃべる人が多すぎて、なんのこっちゃ訳が分からくなると、(それはそれで面白いのですが)「一旦黙ろうw」と制したりですね。
これもオンラインの妙だと楽しむことができました。

当初の懸念と実態➁回線の細さと通信の不安定性

これは実際に何名かの方が、そういった状態になっている感じでした。
zoomの仕様上、回線が細い人にに関しては、ゆっくり&遅れて聞こえる感じでしたね。
基本的に会話のテンポはその方に合わせられます。
なんとなく様子で察することができるので、みんなが気配りをしてその人に合わせるか、
遅いと自覚した人が自身のマイクをミュートにしてもっぱら聞くことに徹底するかの工夫が必要です。

当初の懸念と実態➂話題がなくなるのではないか

話題が無くなって、しりすぼみに解散するのは何となく後味が悪いので、一応、テーマを設けていました。
参考までに「このピンチをチャンスにというけど、いったい何が「チャンス」なのか」というのがテーマでした(長い)
話す話題が無くなったら、ここに立ち返れば、とりあえず話題は確保できます。
また、事前に提示しておくことで、話に参加していない人に話を振ることも可能です。
ただ、実際には、このテーマの設定に至った懸念は完全な杞憂でした。
むしろ、みんなが思い思いにはなし、話のタネが明後日の方向に飛んで行ったときに、立ち返るポイントとして、テーマが役に立ちました。
ですので、話が弾まない/弾みすぎの場合の収集をつけるために、テーマは重要だと思いました。

よかったところ➀憂さ晴らしに最適

同じ沼にはまった人間どうしで、極めて楽しくお話ができました。
様々な規制で対面コミュニケーションも制約されている中で、やはり社会的動物である人間の特技である会話を楽しむことは、やはりストレス発散になります。
SNS上の文字のみの発信と承認はコミュニケーションとしては非常に少ないのです。
140文字なんて、声に出すと1分にも満たないですからね。

よかったとこと➁人を知ることができる

無差別にBCリーグファンから参加を求めたところ、半分以上の人が初対面でしたが、twitterのアイコンや文字では分からない生の人間に触れられるのも良かったです。
やはり声や映像は、文字や写真中心のSNSの限界を超えるコミュニケーションを可能にすると思います。

よかったこと➂画面共有機能

やはり共通の話題はスポーツなわけで、日程表や選手一覧等を肴に話をします。
それを見る際に、画面共有ができるのは非常に良かったです。
話題をそっちに引き付けることもできますしね。

よかったこと➃聞く専でも面白い

自分なんかはおしゃべりしないと我慢できないクチなのですが、聞く専の人にとっては、おそらく普通の飲み会より楽しめると思います。
なぜなら、他者の目を気にせず、好きなことに関する話題を、それこそ好きな格好でリラックスしながら聞くことができるからです。
しゃべっている側も、そりゃ時々「あの人しゃべってないから大丈夫かな?」とは思うのですが、普段の飲み会ほどは気になりません(考えようによってはかなり失礼な発言)
もちろん、話題によってちゃんと話を振ることも忘れずに!

推奨したいこと➀イヤホン・ヘッドホンの着用

人によってマイク感度や距離がまちまちであり、聞こえやすさが違いました。
自分はヘッドフォンだったので、小さな出力の人の声もキャッチできたが、スピーカーの人は聞きづらかったのではと思う。
また、スピーカーから出た音をマイクが拾うこともあります。
環境にもよりますが、イヤホンかヘッドホンの着用は推奨したほうがいいと感じました。

推奨したいこと➁生活・環境音への配慮

最近はノイズ除去のAI等の進歩で人間の声以外はかなりカットされるようになってきています。
ただ、テレビ等の音声は肉声に近いので、ことごとくマイクが拾ってしまいます。
また、飲み会という性質上、空き缶の処理などの音も、マイクが拾っている感じでした。
一旦拾われて、人の声と重なると、聞こえなくなってしまうという事がたびたび生じていました。
これらの音が身近にある、または発生させるときはいったんミュートにすることをお勧めします。

推奨したいこと➂「仕切り」の存在

本当にわちゃっとすることや、音声が不明瞭で参加メンバーの頭の上に「?」が並ぶことが、たびたび起きていました。
なので、主催者や年長者が仕切り(ファシリテーター)として、「○○さん、聞こえにくかったのでもう一回言ってもらえます?」とか、「よし、いったん話を戻しましょう」とか、場を整える必要があると思います。
今回の場合は主催の自分だけじゃなく、数名の参加者の方が、気を利かせていただいて、そのようにふるまっていただき非常に助かりました。

推奨したいこと➃何らかの合意形成は期待してはいけない

「飲み会」という建前上、参加メンバーは酔っぱらっているので何らかの合意形成を期待してはいけません。
これは社会の飲み会と一緒ですね。
「いろんな人がいるんだなぁ」と多様性を学び、「この人ともっと仲良くなりたいなぁ」「この人は合わないなぁ」と次の自身の作る対人関係の参考にする程度にとどめておきましょう。
何らかの合意形成を期待する場合は、しっかり議題を組んで酒無しでやりましょう。
テーマは決めましたが、あれは合意形成のためではなく、先にも書いた通りコミュニケーションを円滑にするための装置です。
本気でテーマについて考えてきた人がいたらごめんなさい。

推奨したいこと⑤八分目で切り上げる

ネット上の付き合いや会話は、いわゆる「寝落ち」の文化もあります。話が盛り上がり、切るのが名残惜しすぎて、寝てしまうまで話し込むという事ですね。
ただ、今回、ある参加メンバーが言った「八分目で切り上げましょう」というのは、非常によい指針だと思いました。
特に何らかの合意形成を行わない以上、「八分目」を全員が意識できれば、反芻する元気を残して、次に期待させる「引き」を持たせつつ、終わることができます。
オンライン飲み会「八分目」説は今後も推奨していきたいと思います。
(いうて17時から22時まで5時間も話し込んだんですけどね…)

さいごに

以上、長々と連ねましたが、総じてめちゃくちゃ楽しかったです。
zoomの導入も簡単ですし、誰でも主催できると思います。
何よりも開幕のお預けを食らっているファン同士、互いの憂さ晴らしに最適ですし、今まで字面だけの関係だった人と交流を深めることもできます。

このピンチの中、ファン同士で交流を深めて、すべてが収束した後に、より強いチームへの愛を発揮できる助走として、オンライン飲み会の開催を今後も続けていきたいですね。

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