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過小評価? 意欲的な失敗作? 大好きなアルバム、ザ・ローリング・ストーンズ『ビトウィーン・ザ・バトンズ』(1967年1月)について語ろう・その3

相方   続いてはアルバムB面の話を……。んん?  あんまり乗り気じゃないような?
織田   うむ。大好きなA面でもって語り尽くした感が(苦笑)
相方   B面は語るネタがないと?   『ビトウィーン・ザ・バトンズ』ファンに叱られますよ(苦笑)
織田   ところでタイトルなんだけど、『ビトウィーン』なのか『ビトゥイーン』なのか時々迷う

相方  amazon見ると、過去にブレがあるようですが、目下のwikiでは『ビトウィーン』になってますね

織田   本作のレコーディングエンジニアを務めたグリン・ジョンズによる『レディー・ジェーン』のカバーがいいんだよなあ。インド調の味わいたっぷり、ブライアンのシタールの名演入りで
相方   『ビトウィーン・ザ・バトンズ』の話をしたほうがいいんじゃないですか
織田   B面は『オール・ソールド・アウト』とか『コンプリケイティッド』とか、チャーリーのドラムのウケがいいですよね。世評では
相方   世評では(笑)
織田   A面の出来に比べて、B面の出来、曲の並びなどは、どうしても弱いと言わざるえない。『コンプリケイティッド』について越谷氏は「そのサウンドはアフリカ的とさえ言われた…」とか書いてるけど、そんな言われ方、リリース当時、ストーンズ・ファンの間でほんとにしたのかなあ
相方   ほかに書きようがなかったという?   ひょっとして、いつも聴くときはA面だけとか……?

2002年リリース盤。タイトル表記まだ『ビトゥイーン~』


織田   いや、CDなんで全部通しては聴きますがね。『プリーズ・ゴー・ホーム』の声の歪ませ効果とか、『ミス・アマンダ・ジョーンズ』の、どキャッチーなサビの部分でニヤリとする感じで
相方   おっさんが一人、部屋で本当に笑ってたら気持ち悪いですがね
織田    まあ、心の中でですね。『プリーズ・ゴー・ホーム』は、ブライアンがエレキギターとメロトロンとテルミンをプレイしていて、『クール、カーム・アンド・コレクティッド』ぐらいの活躍ぶり……
相方   うーん、やはりあらためて聴いてみて、B面の地味感は否めないという(苦笑)
織田   のちにチャーリーが「なにかほかに方法はなかったか?」などと語ったようですが、確かにこのアルバム全体がそういう……。1966年の後半という時代、時流が為させた方法だったんでしょう
相方   ビートルズの『リボルバー』への対抗意識も働いて……
織田   次の『ゼア・サタニック・マジェスティーズ〜』も含めて後手後手の悪手ですね
相方   でも、好きなアルバムなんですよね
織田   なんだかんだ、ことあるごとに無性に聴きたくなるアルバム
相方   あらためて聴き直して、自分もA面の流れはけっこう気に入りました
織田   どポップですよね。ゆえに、ストーンズ・ファンが敬遠するわけですが
相方   ミックやチャーリーなど、ストーンズ自身も敬遠せざるえない、時代の徒花的なアルバムですね
織田   そういうことで

アルバムには関係ないが、1966年9月リリースのシングル『ハヴ・ユー・シーン・ユア・マザー・ベイビー・スタンディング・イン・ザ・シャドウ?』のPVより、お馴染みの女装姿。ダントツでモンロー風のブライアンが美しい!


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