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横山ゆかりちゃん誘拐事件において、監視カメラに映ったあの重要人物。あの人物を「女性」と信じている人間はどれくらいいるんだろう

あまりに有名な未解決事件なので、本稿では単刀直入に書くことにするが。

パチンコ屋のベンチに座ってるゆかりちゃんに声をかけた人物にして、あの監視カメラ映像に映った人物。かの人物は本当に男なのだろうか。

監視カメラの映像より。壁側のベンチに座り、
隣のゆかりちゃんにやたら話しかける彼奴の姿


ネットを見る限り、この事件に関心を寄せる9割以上の人間は「男」、「おじちゃん」として認識しているように思われる。

しかし、その根拠はなんなのか。おそらく、概ね大半は、ゆかりちゃんが母親に話したとされる「おじちゃんに声をかけられたよ」といった旨の内容からだろう。

加えて、ジャーナリスト・清水潔氏のこの著書(2013年)に書かれた、「一連の北関東幼女に関する殺人、誘拐事件の犯人はルパン三世似の男の同一人物ではないか」という推論の影響。あまりに売れた著書ゆえ、その影響力は計り知れない感がある。

正直、自分はあの映像を見る限りにおいて、かの人物が男とはまったく断定できない。だからと言って、「絶対、女」と断定することもできないが、その可能性は残しておきたいという立場だ(仮に新証言として、「自分はあの小柄なヤツとパチンコ屋のトイレで遇った。間違いなく自分の隣で、立ち小便をしていた」などというものがあれば、考えをあらためざるえない)。

「映像の人物→ひょっとして女じゃないのか?」を最初に提起した媒体は、2015年に放送されたフジテレビ『新報道2001』だろう。

自分はリアルタイムでそれを見て、元宝塚の男役の女優らが語る推論に非常に感銘を覚えた。大袈裟でなしに唸り、腑に落ちてしまった。

やけに小柄な体格といい、妙な変装といい、いかにも「自分はオッサンですよ」的な、とってつけたような歩き方といい、なるほど、かの人物が「女」ならいずれも納得できるという。

ゆかりちゃんは「おじちゃん」と認識したわけだが、そりゃ、相手から「おじちゃんと遊びに行こうよ」などと言われたら、性別を疑うわけがない。4歳の子供なんだから。

さすがに群馬県警は、可能性として、「女」の線も捨てずに調べてきたはずだが、どうだろう。

調べてないか。

なお、くだんの「ルパン」説は、かなり興味深い内容といってよいもの。それは認める。ただ、横山ゆかりちゃん事件のかの人物においては、「?」というしかないという。

唐突ながら、日航123便墜落事故における不可解な謎ワード「オレンジエア」などもそうだが、長年どっぷりその話題に浸かっている者は、新たな事象や解答を求めようとする際、別の展開に思考を切り替えるのがとても困難なものになりがち。

この事件においても、あらためて、発想の転換が必要な気がしてならない。

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