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それが私にとってプラスになっているかは別として、私は物事をあれこれ考えることが好きなタイプだと思う。好きというか、好きとかいう以前に、そうしてしまっている、のほうが感覚としては近いか。疲れてしまうこともあるけれど、それでもやめないから、なんだかんだ好き(嫌いではない)なのだろうなと思っている。

考える対象はいろいろで、と自分では思っているが、きっとものすごく偏りがあって。自分の過去のこと、将来のこと、好きな人のこと、自分が生まれてきたということ、生きること、死ぬこと、そのあたりがほとんどを占めていると思う。自分のコンディション次第で思考の方法性は変わってくる。

名前は親からいちばん初めにもらうプレゼントだとよく聞く。いちばん短い詩、とも聞く。私は智美と迷った末に、聡美と名付けられた。かしこく、美しい子に育つように、と。（ちなみに智美が却下された理由は、近所に智也だか智久だか忘れたが、とにかく智がつく男の子が住んでて、智ちゃん呼びが被るから、とのこと。）小学校か中学校の時に何かの授業で、自分の名前の由来や込められた願いを親御さんに聞いてきましょうというのがあって、その時に知った。当時はふーんとかへぇーとか、その程度の反応だったのではないかと思う。覚えていないので予想だけれど。
それ以降、生きてて名前を意識する時間は、私はあまりなかった。

話は変わって私には推しがいる。推しというか、考える指針のひとつのような存在（小説家 兼 占い師 兼 香水屋さん）。その方が、「自分を見てくれて応援してくれるみんなは、『強く、聡く、美しく』なりなさい」と誰かの質問に答える形で言っていた。「誰かの支えがないと生きられないの私。だから救って？」ではなく、あくまで自分で考えて自分で生きられる人。もちろん周りの手を借りることもあるがそれはお互い様で、一方的なテイカーではいけない、という意味だと私は解釈している。

それを見たときに、それって私の名前じゃん、と。なんか私、すっごく素敵な名前だったんじゃん、と。十数年前の自分とは受け取り方が全く変わっていたことに気がついた。もちろん名前に不満があったわけではないのだけど、この歳になって、かしこく(聡く)美しい人って最強じゃん、私が目指したい大人像のまんまじゃん、とようやく気がついた。

生まれてきたことや生きていかなきゃいけないことに甚だ疑問ではあるけれど、生まれてきてしまった以上もうどうすることもできないので、受け入れていくしかないのだろう。
だとしたら、素敵だなと思う人に囲まれて過ごせた方が幸せだし、そうなるためには自分のここは素敵だと思えるところをひとつでも持っていた方がいいし、私の理想とする生き方にも近づくので、やはり賢く、美しい人になりたいと思う。

そう思える時間は1日の中でそう多くないけれど、その僅かな時間だけでも、たとえば隙間時間に読書をしたり、メモをよく取ったり、疑問に思ったことはすぐに調べたり、そんな所から始めたい。


今の私には子どもをつくりたいという願望はないけれど、もし気が変わったり、動物を家族に迎えたりした時には、素敵な名前をプレゼントしたい。