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「ヘヴィメタルは体に良い」

激怒した。10年ぶりくらいに人前で怒りが漏れ出てしまい、己をコントロール出来なかったことに深く落胆・反省しつつも収まらぬ怒りと共に帰途に着く。

怒りと共にある音楽とはなんだろう。少し考え、ヘヴィメタルのプレイリストをSpotifyから探す。ぼくの貧弱なヘヴィメタへの理解と知識を元にパンテラを再生した。人力とは思えない手数のドラムにめちゃくちゃに練習されたギターとベース、楽器の一つになっているボーカルを聴いていると怒りのリズムと調和が始まり、謎にスッキリとした気分になる。これがうわさに聞く「ヘヴィメタルは体に良い」というやつか。

ギターの音がよい。厚みと重さがあるけど肌触りが良い。水圧強めのミストシャワーみたいな心地よさ。My Bloody Valentineのノイズが気持ちよく窒息していくもこもこのワタだったらヘヴィメタのギターは泡。身体に残らずさっぱりと流れていく感じ。

一晩寝て、少し身体を動かし、多少怒りの和らいだ心持ちでパンテラを再度聞く。昨夜のようなシンクロ率はないがふつうに良い曲であり、アルバムをダウンロードする。気持ちが揺らいだ時は、普段聞かないジャンルの音楽を聴くチャンスなのだなと思いながらミツメの新譜を聴いている。




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