宇宙SF1:廃墟宇宙の果て

「これは?」
「これは宇宙船さ」
「ふーん」
「とはいっても、百年前のな」
「……」
「今じゃポンコツさ、俺みたいにな」
「……」
「ガハハ、笑うとこだぞ? 坊主」
「飛べるのか?」
「わからんが、飛べると思うぞ」
「何故ここに?」
「さあな」
そこへ福所長がやってきた。
「さあ、いつまで油売ってるんだ? 仕事、仕事だ」
「おぅ! 仕事仕事だってな!」
「仕事……」
数年後、この宇宙船が僕らの運命を乗せていくことになることは、まだ誰もが予想できないような平凡な日常が続いていたのであった。



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