フンッ! |エッセイ
妹は【フン】をよく使う。
いくつか例を挙げると、
「ちょっとそれフンッてしといて」
↓
「ちょっとそれ、その辺にどかしといて」
「今日、前髪フンッってなってる最悪」
↓
「今日、前髪はねてて最悪」
「このフン婆さん腹立つよ」
↓
「この婆さん、屁理屈だから腹が立つよ」
「エビちゃんフンしてください!」
↓
「はやく海老投げてください!」
などである。
最後のはいつ使うんだという感じだが、オーバークックの時だ。
(※実際に海老は投げておりません!)
このように、フンの使われ方は様々で、意味もその都度異なる。
何気ない日常会話に盛り込まれるため、何とも思っていなかった。
しかし、この前
「駅の階段降りてたら、前を歩いていたおじさんがフンッて止まったから、そのままフンッてなった。」
と言っていた。
このフン活用の場合、
「駅の階段を降りていたら、前を歩いていたおじさんが急に止まったので、そのままぶつかってしまった。」
と言う意味だ。
理解はしたのだが、一文で全然違う意味のフンを2発も盛り込まれると、なんだか変な気がしてくる。
なぜ私は今までフンを当たり前のように受け入れて、理解していたのだろうか。
また、うちだけの限定言葉かもしれないが、「フンフン語」というものもある。
不機嫌だったり、寝起きだったりすると、フンフン喋るので
「フンフン語やめて!!!!!」
と言う。
実際フンフン言っているわけではないのだが、
なんだかこう、フンフンするのだ。
はっきり喋らないというか、モニョモニョする、みたいな…
やはり、フンフンが一番しっくりくる。
【フン】が変なことに気づいたと書きたかったのだが、【フン】の2文字でこんなに色々なことが伝わるのなら便利のような気もしてきた。
【フン】はとても万能だ。
動詞にもなるし、形容詞にもなるし、名詞にもなる。
【フン】が世の中に浸透する事を願う。
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