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どうしてWeb会議だけでは、細かなニュアンスが伝わらないのだろうか?

学会発表前。ビデオ会議などで発表の資料を見せたりしていると、たいてい、これまでの活動が伝わっていなかったことに気づく。毎週meetingを行い、報告を行っているのに。同じ大学の助教の先生には伝わっても、違う大学の准教授の先生には伝わっていないことが多い。なんでだろう、と思ったので考えてみた。大学でもテレワークが始まっているので、同じ大学の先生とのすれ違いが起きてしまうかもしれない。それは怖い。

まず、普段行なっているコミュニケーションを図にしてみる。
普段私は、一人で作業、対面での相談(助教のみ)、ビデオ会議(毎週、みんな参加)を行っている。対面での相談は週0−2回で、平均したら週1回だ。ビデオ会議は週1回。この状態で、対面で相談している助教の先生とビデオ会議のみの准教授の先生では違いが生じているようだ。実験をしているわけじゃない。解析の内容を議論しているだけ。それでも、ビデオ会議だけじゃ、細かなニュアンスや解釈に差ができるようだ。

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普段は、対面での相談をして、作業をして、その結果をまとめてビデオ会議で報告しているつもりだけど、ビデオ会議では対面での相談で伝えたニュアンスの全てのことが伝わっているわけではないらしい。

じゃあ、対面の相談でしかしていないコミュニケーションは何か?書き出してみる。

・「これはなに?」という会話。図の意味や実際にやった作業についての確認
・「こうしたらいいんじゃない?」という、議論。ホワイトボードを使いながら、解析作業の手順について話し合う。

このくらい?意外と対面の相談でしかしていないコミュニケーションは少ない。
でも、ビデオ会議との決定的な違いがある。
それは、同じものをみて、「これはなに」とか、「どういう条件」とか、そういう確認は、対面での相談のほうが圧倒的に多い。ビデオ会議では、資料の中にストーリーがすでにあるので、順番に説明している。一方で、対面での相談では、同じ図を見ながら、一つづつ確認していく、というイメージのコミュニケーションが多い。
ホワイトボードを使った議論でも、「それはどういうことですか」とか、「今はそれはこうしています」とか、そういう確認のコミュニケーションが多い。

同じような説明をビデオ会議でもしているけど、「ちょっと待って」と誰かが言わない限りこのような細かな確認をしていない。
そういえば、自分がビデオ会議に出る時も、この図はきっとこういう意味なんだろうなあ、と思った時に、「ちょっと待って」と止めることは少ない。だって、大体の意味はわかるから。
おそらく、対面での相談とビデオ会議の違いはここにある。確認の頻度が少ない。そして、ビデオ会議では「ちょっと待って」と止めることのコストがかかるから、きっとこういう意味なんだろう、というところでいちいち確認しない。

この確認の頻度だけが細かなすれ違いを生んでいる、というわけではなくて、いろいろな要因があるのかもしれない。でも、私の場合、確認の頻度というのは大切なように感じる。しばらくこの点に気をつけてテレワーク生活を過ごそう。

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