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世界を破滅に追いやるのは愚かな二元論者である

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SLGの知識があると感覚的に理解できるウクライナの善戦とロシア軍の予想外の弱さ

戦争そのものについては、先日アップしたこの記事で言いたい事の多くを語っているため、今さらここでツベコベ言うつもりはない。

だが、今回はウクライナで起きている戦争そのものではなく、"外野" の暴走について述べておきたい。

今は世界中の報道の主役がこの侵略戦争になっているようだが、中には見出し詐欺と言うよりない精度の低い情報もばら撒かれている。
例えばこの記事はCNNの報道なので、名前だけ見るとそこそこ信用に足りると感じられるのだが、見出しと内容の剥離、ないしは捻じ曲がり方が酷い。

ウクライナが喪失した軍事力はおおよそ10%の一方、同国内においてロシアは、戦車や航空機、重火器といった兵器のおおよそ3~5%を喪失したとの見解を、最新の機密情報に通じた米当局者2人が明らかにした。
(中略)
ウクライナが主要都市をロシアの手から守り続け、予想以上に頑強な抵抗を繰り広げているにもかかわらず、ロシアによって圧倒される可能性が依然として高いという欧米当局者の暗い見立てを強調するものとなっている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7fd756ef9d47cf877bc709491d94f3b77715c0f7

CNNはこのように報じているが、そもそもロシアとウクライナの戦力比は、最初から圧倒的な差があるとされていた。
開戦当初の報道では、兵力で4倍以上、保有する戦闘機は約10倍、戦車は約5倍、軍事費は10倍以上という数字が挙げられていた。

これだけの戦力差でロシアはウクライナに攻め込んだのだが、少しでもSLGに触れた事のある人間ならピンと来るはず。これだけの兵力差がある場合、結果は単純な引き算にはならないと。

仮に兵力比が【1:4】だった場合、【0:3】で戦闘が終わる事は稀で、数の多い方がより有利になり、被害も少なくなるのが当たり前なのだ。
よって【1:4】の兵力差で戦闘が始まれば、終わった時点で【0:3.7】なんて数字になる事も充分にありうる。

また、ウクライナとロシアでは兵器・兵装自体の差も大きい。兵力差が何倍もある上に、装備の性能まで兵力の多い方が高いのだから、最終的な戦力差はかなり絶望的な数字になるだろう。

こうした事から、開戦時にはロシアが保有する戦力の何割かをウクライナに差し向けるだけで、初日で首都が陥落しても不思議ではないと考えられていたのだ。

そもそもがそういうところから始まっている戦争なのだから、CNNが言う「ウクライナが喪失した軍事力はおおよそ10%の一方、同国内においてロシアは、戦車や航空機、重火器といった兵器のおおよそ3~5%を喪失した」という数字は異常なものなのである。

何が異常かというと、ロシアが異常なほど弱いのだ。

前回の記事で指摘したように、ロシア兵の士気のあまりの低さが、戦力差を覆すほど決定的なのだと思われる。

上で取り上げた数字で「兵力差4倍」というものがあったので、それを元にざっくりと計算すると、【100vs400】の戦いだったとして、ウクライナ軍の損失は10。それに対してロシア軍の損失は5%として20となる。
なんと、兵力で1/4とされるウクライナの方が、ロシアの2倍の戦果を挙げている事になるのだ。

そして今、世界規模でウクライナに援軍・支援が、ロシアにとっては新たな敵が集まっている訳で、CNNが言うほど危機的状況ではなくなって来ていると見てもいいのではなかろうか。

当然、そもそもが絶望的な戦力差なのだから、いつ何があってもおかしくない状況ではあるが、もう少しロシア軍の想像以上の弱さにも言及があるべきだと思われる。そこにこそ、この戦争の真実があると考えられるだろう。

パラリンピックに掛かる同調圧力

そしてこのロシア軍にとっても世界中の国々にとっても意外な状況は、パラリンピックにも大きな影響を及ぼした。

IPCは当初、ロシアやベラルーシといったロシアに同調する国家に対して中立の立場を取り、参加を認める方針でいた。

ところが、IOCや数々のスポーツ団体は早々とロシア派の排除を決定しており、そうした反ロシア派が「ロシア派を出場させるなら反ロシア派は出ない」と圧力をかけたようだ。

私個人の考えを述べると、このスポーツの業界で世界を親ロシアと反ロシアに二分するやり方には反対したい。スポーツに限らず、音楽やエンターテイメントの業界でもロシア人やロシア文化の排除に動いているのだが、それはあまりにも意味が無さ過ぎるのではなかろうか。

無責任な外国人の立場で見ても、今回の侵略戦争で誰が悪いのか考えてみると、独裁者プーチンとその周辺の幹部連中だと考えるよりなく、ロシアと名の付く物を全て否定するような事はあってはならない。

現に、いまロシア国内では反戦デモが連日起こっており、小さな子供まで逮捕されている。

冒頭と同じCNNの報道によれば、ロシア国内の署名サイトには反戦署名が100万件以上集まっているそうで、数千人という規模の逮捕者も出ているという。

こうした状態で、スポーツ・音楽・芸術・エンターテイメントといった分野からもロシア人を締め出してしまうのは、それはそれで非道なのではないだろうか。

罪なきロシア人やロシア文化を焼こうとする大バカ野郎

そしてこれは予想がつく話だと思われるが、案の定と言うべきか、日本国内でロシア料理店に対する嫌がらせが始まっている。

食べログなどの口コミで、ロシア料理店に対する罵詈雑言が書き込まれ、兵士の死体画像などが貼られているケースもあるという。
また、ロシア料理を掲げているからと、ウクライナ人が経営しているロシア料理店までも被害に遭っているそうだ。

このような愚か者は日本に限らず、アメリカでもロシア料理店に石が投げ込まれるなど、世界各国でバカによるヒステリーが巻き起こっているようだ。

その一方で、最前線であるウクライナでは、ロシア人がウクライナ人からパンと紅茶を恵んで貰って泣いているなんて光景が見られている。

ロシアはここまで戦争が長引くと考えていなかったようで、補給に問題が起きており、兵士達は数年前に使用期限が過ぎているような配給品(レーション)を渡されているようだ。
※ロシアのレーションは製造日から5年間は持つと言われているが、動画のレーションは2010年製造と見られるので、消費期限は2015年となる。

さらには、ロシア兵は戦闘で死んでも遺族に1万円強ほどしか支払われないなど、あまりにブラック過ぎる情報が漏れ伝わって来ている。
現状、ルーブルが大暴落しているので、これは日毎に価値が下がって行き、いずれは「死んでも1万円も貰えない」という話になってしまうだろう。

ロシアでは、日本の日雇いバイトの日当にも満たない足代程度の金で命を捨てろと言われてしまうのである。

このように、ロシア人もまた狂った独裁者の被害を受ける被害者である事を決して忘れてはならない。

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