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もしかしてコロナだったかも?ある看護師の髄膜炎体験記。


髄膜炎になった時に「患者体験記」を探したが、小難しい論文や医療情報はたくさんあっても患者体験記はなかなか見つけられなかった。髄膜炎当事者が発症時に検索できることは稀かもしれないが、私の体験が誰かの役に立てるのなら、と書いてみた。

髄膜炎と抗利尿ホルモン過剰症と尿閉になった話

2月の祝日の夜、家族でゲームをしていた時だった。「ズキン!」頭痛持ちではない私が頭痛に襲われた。翌日も症状が続く。「インフルエンザではないこと」を確認し自宅で休んでいたが、髄膜炎ではないかと検査のできる大きな病院へ向かった。

ルンバールという腰椎に針を刺して脳脊髄液を調べる検査を受ける。幾度となく介助する側はやったことがあるが、自分がされる側になるとは。検査をしやすいように体を丸めるのよね、と思いながら体を丸くする。はじめだけ痛みがあったが局所麻酔のおかげで痛くない。検査はスムーズに進んだ。

結果は髄膜炎だった。髄膜炎は細菌性と無菌性(ウィルス性)に分かれるのだが、ウィルス性は対症療法しかない。「入院しますか」と勧められたものの、丁重にお断りした。やることがないなら家で寝てよう。子どもたちもいるし看護師の夫は夜勤もあるし。できるだけ家にいようと考えた。

だが、数日経っても一向に改善しない。徐々に反応が鈍くなっていたらしく、夫が脱水を疑って点滴に連れてってくれたがまったく回復の兆しはなかった。そして私は救急車で運ばれた。(初めて救急車に乗れたのに意識が鈍くてほとんど覚えていない。w)

髄膜炎の合併症で抗利尿ホルモンという尿量を調節するホルモンが出過ぎた結果、低ナトリウム血症になっていたらしい(ナトリウム値は125)。毎食のご飯で梅干しを食べてナトリウムを補充することと、フラフラ歩行を見守られてトイレに行く以外は寝ていたと思う。

そうこうしているうちにおしっこが出せなくなる。尿閉という状態だ。髄膜炎の合併症でごくまれに尿閉を起こす人がいるらしいが、まさか自分がなるとは。尿道に管を入れて自己導尿をした。(もしも看護師ではない仕事をしてたら、尿が出ないから自分で管を入れて出してくださいと言われても、「そうですか」とすんなり受け入れられなかったと思う)

10日ほど入院して退院した。ずっと寝てたことと低ナトリウムの後遺症もあってうまく歩けない。筋力も格段におちていたし、頭も冴えなかった。横断歩道を渡ろうと小走りをした時に、あまりに体が動かなくてびっくりしたのを覚えている。子ども達の卒園や卒業、引っ越しが重なっているのに戦力にならない私。そんな私に代わって夫が全てを引き受けてくれた。今聞いても「人生で一番頑張った1ヶ月だった」と言う。

西洋医学の枠を超えて

実は退院してから、波動治療の機械を借りて自宅で受けていた。病巣を手術で取るのが外科治療、お薬や点滴をするのが内科的な治療、病巣に放射線を当てるのが放射線治療だとすると、波動治療は放射線治療に近い。説明書によると、

各臓器には適切な周波数があり、それをヘッドホンを通して周波数を送ることによって自己治癒力とデトックス力を活性化する。

とのこと。以下はある日の波動で見る私の体。「4」「5」が多く、波動の乱れが著しい。(数値は1から6まであり、2・3がいい状態。6に近づくほど波動が乱れているという見方をするとのこと)

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退院後にしていたことは、波動治療を1日おきに受けることと、体を動かすこと。海まで歩いて10分もかからないことろに引っ越したので、海辺を散歩していた。4月の初めの頃は、夫や子ども達に手を引いてもらってやっと歩いていた。

両足裏のしびれときちんと地面を踏めていないような感じが残る。日を経るごとに少しずつよくなる感覚もあったが、それでも薄皮一枚かぶっている感覚がなかなかとれず、どうしたものかと悩んだ。

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Facebookでおたずねをしたところ、友人たちからたくさん情報をいただいた。その中でエネルギー治療ができる先生を教えてもらい予約を取った。

エネルギー治療、うまく説明できないが、少年漫画のNARUTOで、砂の国のカンクロウが体に毒が回って意識不明になっていたときに、医療忍者のサクラがカンクロウの体内から毒を取り出していたシーンのような感じをイメージすると分かりやすいだろうか。(かえってわからなくなったらごめんなさい、w。でもNARUTOはとても面白い本なのでぜひ読んで欲しい。)

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早速診察を受ける。キネシオロジーというやり方で体をチェックしてもらう。


先生:髄膜炎に反応しますね。あと、コロナも70%ぐらいいます。いまからとりますね。

「えっ?コロナ?」と思いながらも治療は進む。体にはほぼ触れず、原因となっているものをとるのだという。数分後、薄皮一枚がはがれて視界が開ける。地面を踏む足の感覚も元に戻った。

そういえば髄液検査の結果のところにPCR陽性とあった。髄膜炎の原因ももしかしてコロナだったのかもしれないけど、今となってはわからない。先生には何をされたかわからないけど、こんな治療法もあるのかとびっくりした。

スピリチュアル的に見る、髄膜炎の意味とは


ちなみにスピリチュアルな意味合いでの髄膜炎とは

どうしても受け入れがたい何かを突然経験して、大きな怒りを感じることになった人がかかりやすいです。現在のあなた自身にとってきわめて有害な思い込みを持っており、大きな怒りと罪悪感を感じています。あなたは自分自身に喜びと幸福を禁じているからです。
(リズ・ブルボー「自分を愛して」P164より一部抜粋)

なんだそう。喜びと幸福を禁じているという一文は、たしかにそうだったかもしれない、と感じた。「楽しい」と思うことや遊びを禁じて、目の前のタスクに一生懸命だった。その生活がずっと続いて、意識できる外の領域で何かがタイミングとしてあって、「症状」として出たのかもしれない。


病気や体調を崩すことは一見マイナスのことのように見える。なんでこんなことに、と思う過程も当然ある。でも、その出来事を通して何かに気づいてー!とか、心と体がチグハグで体が悲鳴をあげていることもあるかもしれない。

自分自身のことをそう眺めることができる人が増えて欲しいし、医療や介護に携わる人や先生、お母さん、企業でいうとHRの人もそう寄り添えたらいいなあと心から思う。


食う、寝る、遊ぶ、笑う、出すのどこかに滞りがあると、心が何かサインを送っているのかもしれない。食べたくない、美味しくない、眠れないとか、お通じがうまく出ないとか、笑えないとか。美味しいを共にできる人がいないとか、一緒に笑いあえる人がいないとかは関係性の話になるかもしれないけど。

そんなふうにみると、病気も老いることも悪いものではないと思う。この体験記が、「病気」や何らかの症状をきっかけに自分と向き合わざるを得ない人たちの一助となれたら幸いです。


【2021年2月追記】

少し前に、コロナの後遺症で「ブレインフォグ」という脳に霧がかかったような症状がある人がいることをラジオで聞いた。髄膜炎後の私はもしかしてそのような状態だったかもしれない。実体験をもとに書くと、体内にわずかにいるウィルスが「なんか冴えないような感じ」にする。側から見ると普通に見えるけど本人の自覚として以前のような感覚のようでない、鈍い感じだった。




 


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