自己紹介
はじめまして、石田空と申します。
小説書いています。最近ようやく小説家と名乗ってもいいかなと思えるようになりました。
PBMのマスターやったり、ガラケーの乙女ゲームのシナリオ書いたり、電子書籍書いたりしていたところで、運良く賞をいただいて、紙書籍が出ました。
今のところ私の名義が四冊、アンソロジー参加が一冊です。
『サヨナラ坂の美容院』
デビュー作です。
青春小説となっていますが、元々は別に青春小説のつもりがありませんでした。
他人様が「失恋したら髪切ってくれる美容院っていいよね!」って言っているのをたまたま立ち聞きし、失恋したら髪切るっていう人、自分も自分の周りも見たことないから、だったらどんなもんか思考実験しようと思い立ってそんな美容院の話を書きはじめました。
美容院が舞台の群像劇のつもりで書きはじめ、メインの葵は舞台のカメラのつもりで置いていたら、勝手に主張して、勝手に主役になっていたとかいう、そういう話です。
文芸情報誌の『ダ・ヴィンチ』にいつかは取材されたいなあと思っていたら、大変ありがたいことにデビュー作でしてもらったとかいう、運のいい話です(新人コーナーに載せてもらっていました)。
この作品で初めてファンレターもいただきました。本当に、ありがたい話です。
『神様のごちそう』
元々が電子書籍でぽつぽつ書いているとき、何故かご飯食べてなんとなくドラマがある話が一番売れるのを見て「世の中の人はそんなに食に飢えているんだろうか?」と思って書きはじめた話でした。
地元にあるよくわかんない神社に「モデルにさせてください」と手を合わせに行き(ちゃんと管理されているはずなのに、未だにそこの宮司さんにお会いしたことがありません……)、地元の話をあれこれと詰め込みながら書きました。
連載開始時は、特に『小説家になろう』で目立つこともなく、私自身これってなんのジャンルの話だろうと思いながら書いていたら、『サヨナラ坂』の打ち合わせ中に、唐突に担当さんにこの作品に触れられ、直接お会いした際に「続きどうなるんですか?」「これ、オチどうなるんですか?」と聞かれまくっていました。この話はレーベルのカテゴリーエラーだろうと思って「なんかいっぱい聞かれた……」くらいの反応だったところ、『サヨナラ坂』の書籍化作業が終了し、ネット連載をそろそろ終わらせようと思っていたところで、書籍化が決まりました。ネット連載終了した頃に原稿を引き渡して、そのまま書籍化作業に入りました。
はじめて重刷決まって、はじめて読書メーターのプレゼント本になって、はじめてシリーズ化した話です。
『神様のごちそう─神在月の宴─』
シリーズ第二巻は、『小説家になろう』で連載していたところ、一巻だとまるまるカットされてしまった『神在月編』を再構築して書いた話でした。
シリーズって大変だなあとか、難しいなあと思いつつ、一番思い出すのは、ちょうどパソコンを買い換えてバリバリ原稿頑張ろうと思っていたところ。
猛威を振るったウィンドウズの更新。
突然切れるネット回線。
Wordのファイルが何故か保存できない。データが消える。
泣きながらメーカーに問い合わせたりマイクロソフトに問い合わせたり、担当さんに締切伸ばしてくださいごめんなさいと携帯でメールをしたり、なんか泣きながら原稿していた記憶しかありません。
最終的に叫びながら正月にゲラをして、あまりに気の毒がった身内にあれこれおやつやマンガを買い与えられて、メンタルの回復に勤しんだのでした。
『飯テロ 真夜中に読めない20人の美味しい物語』
『カクヨム』で開催された短編賞に出した『金魚鉢パフェの鉢の底』が採用されました。
本当に誰も読んでないし、そのときやり取りした編集さんもあとがき書くまで私がデビューしていることも知らなかったので、えこひいきも八百長もなく、ちゃんと読んでもらえたんだなあとしみじみしたのでした。
どの作品も読みながらお腹が空きますし、「すいーとり」というとても愛らしい飯テロイラストシリーズとご一緒できた、大変嬉しい本でした。
『神様のごちそう─新年の祝い膳─』
初の全編書き下ろしで、没原稿の量が恐ろしいことになった話でした。
なんかもう、地震で中断したり、台風で中断したり、スランプで泣いたり、大変だったという記憶しかなく、改稿作業で悲鳴を上げ、ゲラのときは叫びながらやり、『神在月』のときと同じく、見かねた身内におやつとマンガをもらってメンタルの回復をしながら書いた話です。
これの原稿料は、洗濯機とテレビとガス台で消えるんじゃないかなと思います(なんで家電って、一斉にストライキ起こすんでしょうね……全部同時)。あと自転車欲しいです。台風で撒かれた塩で錆びて、錆止めだと手に負えないくらいにギッタンバッタン言います。
思えば『サヨナラ坂』以外はご飯ばかりです。
ご飯以外も書いているんですが……。
書き物仕事は常に募集しておりますので、なにかありましたらどうぞ。
小説は『小説家になろう』
『ピクシブ』
『カクヨム』
『エブリスタ』
『ノベルデイズ』
で読めますので、お好きなところからお試し読みしてくださいませ。
そこでしか読めない話も中にはあります。