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『きみの友だち』。あなたにとって、”友達”って何ですか?

どうも!Maiです(@Maaiichii6)。私の住むウィニペグは、数日どんよりしたお天気でしたが、今日は太陽が顔を出しています。嬉しいな〜。

さて、お話は変わりまして。今日も読書ログです。これから読書感想増えます。なぜなら…目標の100冊に到達するためです。2018年、残りの3ヶ月であと24冊の本を読まないと。何が何でも達成するぞ〜。

今日は、重松清さんの『きみの友だち』を読了。この小説は、連作短編集です。重松清さんの作品は、優しい言葉使い、小学校高学年くらいの子供にも分かりやすく書かれていると思います。だから読みやすい。

あなたにとって、”友達”って何ですか?

私はまだ答えが出ていません。簡単に答えを出せるものでもないのかもしれないし、もしかしたら、そんな事を考える必要はないのかもしれない。頭に思い浮かんだ数人の友達を考えると、理屈や理由なしに一緒にいてる気がするので。

あらすじ

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。
足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない…。
優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。

【BOOKデータベースより】

主人公の恵美ちゃんと由香ちゃん。ブンちゃんとモトくん。彼らとその周りの人たちとの友達関係が描かれています。

物語は「きみの番だ」、「きみの話をするよ」と進んでいきます。語り手は誰なのか気になっていくと思います。私は、小説を読む前にネットで、たまたま語り手の正体を知ってしまいました。やられた…。

感想

小学生時代、中学時代は嫉妬や少し気に食わないだけで、グループから仲間はずれにされたり、無視されたりします。私にも経験があります。逆もあります。小学生くらいの頃は、純粋がゆえにやることも残酷なんですよね。この作品では、そういう部分も描かれていて、「こんなことあったな〜」って懐かしいような、切ないような…。

この物語では、色んな性格の子が出てきます。誰とも群れない、自分の意志を貫く恵美ちゃん。心優しい、内気な由香ちゃん。自分が一番だと思っていたブンちゃん。八方美人な堀田ちゃん。親友に都合よく扱われていくハナちゃん。

私は、堀田ちゃんに当てはまるような子供だった気がします。今は恵美ちゃんを目指しています。人に媚びずに、自分の意志がブレない、だけど心優しき人になりたい。この物語の中に、「あなた」もいるかもしれません。

私は、ブンちゃんとモトくんが出てくる作品が全部好きでした。大親友になったけど、成長するにつれて素直になれない2人のもどかしさ、考え方が変わっていく場面に寂しさを感じました。こうして私も大人になって、付き合う友達も変わっていったんやな…。ブンちゃんとモトくんには、一生仲良くしていてほしい。

私が心に残った名言

「私は一緒にいなくても寂しくない相手のこと、友達って思うけど」
「いなくなっても一生忘れない友達が、1人、いればいい」

私が一番信用できないのは、『友達』や『親友』という言葉を軽々しく使う人。この物語にもそういう子は出てきますし、私も昔はこの便利な単語を多用していました。大人になって、連絡を頻繁に取り合わなくても、会えば昨日も会ったような感覚になる人を大事にしたいと思うようになりました。

「私はみんなって嫌いだから。『みんな』が『みんな』でいるうちは、友達じゃない、絶対」

大人も『みんな』をよく使います。私もそうでした。『みんな』って責任逃れができるんですよね。でも、大事なのは『自分』の意見。自分がどう思うかで行動して、考えていかないと流されていくだけなんですよね。私は寂しさから、『みんな』と群れないように気をつけています。


号泣、とまではいきませんでしたが、ホロっとしました。最後のお話『きみの友だち』では、これまでのお話を思い出すと切なかったけど…「恵美ちゃん、良かったね」と微笑ましくなりました。

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