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カナダで不正出血が起きて病院へ【後編】:イレギュラーが発生、そして学んだこと

※不正出血や子宮頸がん検診(Pap test)についての生々しいことを書いています。苦手な方はこのままページを戻ってください。

※すべての病院やカナダすべての州の医療が、私が経験したことと同じではないです。それを念頭に置いて、たくさんいる国民のひとりの体験談として読んで下さると嬉しいです。

※長くなったので、前編と後編に分けました。

== イレギュラー発生!==

エコーの前に、血液検査を先に。予約なしで一番手早く終わる血液検査で、イレギュラーが発生。

M先生に渡された紙を持って、言われた場所で血液検査を受ける。朝の8時ですでにラボ前に列が出来ている。しかもこんな時に限って、気温がマイナス!震えながら、外で30分くらい待機。

ラボ内で受け付けをしてすぐに名前が呼ばれた。よし、さっさと採血してもらって帰ろう。すると、受付のお姉さんが「この項目はここでは検査できないの。それが出来るラボを紹介するから、そこに行ってくれる?」とのこと。

寒い中、並んでたのにそれかよ〜!

イレギュラーは発生するものやと言い聞かせて、紹介されたラボへ行く。ちゃんとチェックがついた項目部分の検査ができることを確認。30分くらいで名前を呼ばれて、採血へ。

「ボトル4本分の血を取るからね。その後、尿検査をしてね。」

尿検査あるなんて、聞いてない!しかもトイレ行ってきたばかり。正確に検査するには、今ここで30分待つか違う日に出直してと言われる。車で待つ旦那さんに相談して、30分待つことに。全部終えて、あとはもう結果を待つだけ。

ホッとして家に帰って数時間後…ラボから電話!

私の血の3本分が、検査場に送られるのが遅れたのか正常に検査ができない。だから戻ってきてほしいと言われる。おい、しっかりしろよ!頼むわ…もう。

思い返してみると、受付で患者情報を入力するスタッフさんが新人ぽかった。尿検査も採血より遅かったから、手違いがあったのかな。

3日後にまたレンタカーを借りて、同じラボへ。

またイレギュラーが起きては困る。「保険」として、旦那さんが説明付きの手紙を書いてくれた。そこには箇条書きで、

・二回目の血液検査を受けにきた理由
・何が起きて、何をしてほしいのか
・車がないから、何度も戻って来られないので検査がしっかり進められるのかを確認してくれると助かります

と書かれていた。受付の人に「英語でうまく説明ができないから、これを読んで下さい」と渡す。

すぐに通されて、採血することになった。一回目の採血で、手違いが発生した原因のひとつはM先生が渡してくれた紙。私の生まれ年が間違えられていると、採血のお姉さんが教えてくれた。それをM先生に直してもらうことに。

これで、採血は無事(?)終了。一週間で合計8本分の血をとられたのは初めて。


== エコーが終わって、迷子になる32歳 ==

エコーの前日はあまり眠れなかった。膣内にまた器具が入ることを想像したら怖かったから。あまりの緊張で、病院に行く前はお腹を下す。

旦那さんもまたついて来てくれたけど、エコーの間は先生と私の2人きりに。ここでも子宮頸がん検診と同じ要領だった。着替えるのと、先生がどんな事をするのかを説明してくれる。

きゅうりみたいな太さと長さの器具にカメラが内蔵されているらしい。それにコンドームをつけて膣に入れると説明してくれた。そんな長いものを奥までつっこむのかと思ったら、先端だけとのこと。痛みはないけど、気持ち悪い感じはするかもしれないと教えてくれた。

エコー担当も女医さんだった。「変な感じしたら言ってね」、「ちょっと奥にいくね」、「大丈夫?」と何度も確認してくれたから安心。エコーは、子宮頸がん検診よりも不快感が少なかった。

その場で検査の結果は教えてもらえないから、連絡を待つように言われる。無事にエコーが終わって、待合室に行くと旦那さんの姿がない。

受付のお姉さんは、エレベーターの方を指差して「あなたのハズバンドは◯◆※△」と教えてくれた。文章がハッキリ聞こえなかったけど、単語が「エレベーター」と聞こえたから、病院の出口で待っているんやな。

エレベーターに乗ったのはいいけど、1階のボタンがない?アルファベットがいくつか並んでいる。それらしい階を押して降りたら、何かの受付っぽい。お姉さんが「出口探してる?もう1階下ね」と教えてくれた。

降りたけど、見慣れた場所じゃない。院内が広くて、どっちに行けばいいか分からない。どの方向も構造が似ている。「出口」の標識もない。とりあえず歩くと、数秒で見慣れた出入り口を発見。でも旦那さんの姿がない。スマホの電波も悪かったから、電話ができる場所に行く。

 「Mai、どこにおんの?」
 「下の出口。旦那さんこそ、どこにおんの?」
 「オレと受付のお姉さんで、Maiを探し回ってるよ。(半笑いの声)」 

電話の後ろでは、私がいたのか確認する声が聞こえる。旦那さんは私を見つけたと伝えて、お姉さんたちにお礼を言っている。無事に再会した彼に笑われた。

ひゃー、恥ずかしい!!32歳で迷子なんて…。


== 学んだこと ==

違う文化やから、まだまだ戸惑うことがいっぱいある。日本の医療システムと比べるからイライラする。でもここは日本じゃない。こういう違いも受け入れながら生きるのが、永住していくってことなんやろうな。

カナダで出会った日本の人から聞いた話、ネットでよく見る話では、「カナダは対応が遅い。」や「何もしてくれない。」とのこと。

今回病院にかかってみて、全部の検査が終わって結果が分かるまで2ヶ月かかった。でも治療が今すぐ必要な人が、優先されるそう。その優先順位がはっきりしているから、待たされることもあるけど、ちゃんとお医者さんはしてくれると分かった。

世の中はCovidもあって、それ以外で命に関わる病気を抱えている人もいる。それならそちらを最優先にして、ひとつでも多くの命が救われたり、誰かの痛みとかが緩和されたりする方がいい。幸い、私は痛みやかゆみもなく、普段通りの生活が送れていた。

検査結果は前編の冒頭に書いた通り、どこも異常なしとのこと。これからも定期的に婦人科検診を受けて、自分に強いストレスを与えないようにしよう。

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