見出し画像

35日目 そばにいて神様

冷たい雨は優しい
皮膚を伝い、ひんやりと私を撫でる
その優しさはきっと私をいつか殺してしまうのだろうけども私はそれが好きだった
漠然とした死の塊がずっと私の隣にいた
私はそれが愛おしくて
不幸を受け入れて
私の心臓が冷たくなってしまうくらいピッタリくっついていて
背骨が折れるぐらい強く抱きしめて
優しく私を殺して
神様
神様
神様
ああ、神様
そばにいてほしい
死んでもいい
暗い深海みたいなあなたが好きなんです
愛しているんです
あなたの愛で私を凍らせてほしい
キスをして私の内臓をゆっくり眠らせてください
行かないで
そばにいて

目を覚まし冷たい空気を吸い込む
そこに神様はいませんでした

いただいたお気持ちは必ず創作に活かします もらった分だけ自身の世界を広げます