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29日目 水と恐怖屋さん/母と父の住む惑星/彼女の父親

私は水と恐怖を売っていた。恐怖よりも水の方が需要があるため水の方がよく売れた

母親と父親が住んでいる惑星に行った。姉はそこにいたりいなかったりした。姉がそこにいることに対して安心する部分もあれば不安に思うこともある。惑星には大きな墜落船があり、母と父はそこに暮らしていた。母と父は離婚しており、母は父親に会ってしまうことを恐れていた。墜落船は大きく、二人はそれぞれ端っこに住んでいるため会うことはそもそもないが同じ場所にいるという恐怖から逃れられない母親が不憫で仕方がなかった。私がいることによって安心するようだが、私は近いうちに帰らなければいけない。姉がいたりいなかったりしたのは私のこのままでいいのかという思いの現れなのだろうか。私は乾いた涙を流していたような気がする。

彼女の父親に会いに行くことになった。彼女の父親は浅黒く若い人で、私の存在を認めていない。水面化の戦いを繰り広げていると彼女の父親は勝負を持ちかけてくる。彼の会社に努める社員全員を指定時間以内に捕まえられるか、という勝負(鬼ごっこ)。彼はわざわざ「鬼50人で追ってこれるかな」と具体的な数字まで行ってくる。すると私と親しい存在らしい根暗そうなメガネの青年が「いけますよ」と即答する。すると、その青年は近くにいる人々を集めその人たちに鬼をやってもらい社員を全員捕まえる。勝負に勝った。しかし、シーンは後日談になり、彼女から父親はまだ認めていない、と告げられる。そりゃそうだ。

いただいたお気持ちは必ず創作に活かします もらった分だけ自身の世界を広げます