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絶対そうなんすよ、たぶん。

インタビューの録音を文字起こしする、という仕事をするようになって、長らく経つ。誰かが夢中でしゃべってる様を、その場にいない私が文字にする。とっても奇妙で、とっても面白いお仕事。

ちょっとした言葉尻ひとつで、話し手の気持ちがとてもよくわかっちゃう瞬間があったりする。ほんとうは、自分のことを、こう見せたい。そのために、今の質問には、こう答えておこう。そんな心の機微が、ほんの一瞬の呼吸に、あふれかえっていたりするのだ(ただのフカヨミかもしれないけど)。

今日はとっても興味深い現象を目撃(耳撃)してしまった。複数のクリエイターさんのインタビュー録音。皆さん、おそらく、まだまだお若い。前途有望。そんな彼らが、不確かな今とこれからを語るとき、ものすごく多用した言葉があるのだ。

「やっぱ」と、「たぶん」である。

「やっぱ僕は○○○なので、○○が○○なんですよね、たぶん」。

「やっぱ」って、何かを確信したときに使うマクラコトバじゃないですか。
「たぶん」って、不確かなことを言うときに使うマクラコトバでしょう。

「やっぱ」と「たぶん」が同じ文の中に並列してるのって、「酸っぱ辛い」とか「甘じょっぱい」とかと同じニュアンスなんだろうか。

「絶対○○なんすよ、たぶん」ともおっしゃっておられた。どっちだよ!ってツッコミ入れながら、機関銃のようにブラインドタッチの夜です。(2019/12/02)

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