ブレーキはいらない。

目の前に何を提示されても、一も二もなく「ハイ大好きです頑張ります！！」って食らいつくのが人生だと思ってた。そうしなきゃいけないのだと、ほんの数年前まで思い込んでた。でも真意はバレバレだっただろうなあと、今思い返すとつくづく思う。好きなものは好きだし、嫌いなものは嫌いなのだ。

例えば、自分のことしか見えてない人が嫌、相手の言うことを大声で遮ってしゃべる人が嫌。相手が話してる間は、自分が次に何を言おうかしか考えてない人が嫌、目指す着地点が先に決まっていて、それ以外の物事には一切興味がない人が嫌。これらに私が超がつくほど知覚過敏なのは、全部、かつての私だからだ。

「自分を嫌いにならないで」なんて、甘いだけの言葉に励まされてた季節をとうに過ぎて思うのは、「過去の自分を悔いることで、今とこれからの自分が楽しみになる」こともあるってこと。「好き」と「嫌い」は止めなくていい。それこそが他ならぬ「自分」なのだから。（2021/01/21）