見出し画像

ゼミの取り組み 課題図書

小黒ゼミでは春学期の間、指定された本を毎週 1 冊ずつ読み、コメントを書く課題が課せられました。社会問題への関心を高め、文章を読み書きする習慣を身に着けるのが狙い。
大学に入ってからあまり本を読んでいなかったゼミ生が、本に対する抵抗が弱まり、次第に自分から率先して読書をするようになったという報告も。
これから、私たちが取り組んだ課題図書を、ゼミ生のコメントと共に紹介していきます。
(安東幸大、三島菜々、橋本充生)

■1冊目はこちら
NHK「東海村臨界事故」取材班
『朽ちていった命 被曝治療 83 日間の記録 NHK「東海村臨界事故」取材』

[本書の概要]
1999 年に起きた、東海村の臨界事故で被爆した男性の 83 日間の記録。前例のない治療を懸命に続けた医師、苦しむ患者とどのように向き合うか考え続けた看護師、そして被爆した患者の家族。それぞれの視点で、被爆後の男性の短く壮絶な最期を描いたドキュメンタリー作品だ。

[ゼミ生の読後コメント①]
タイトル通り、朽ちてゆく放射線の犠牲者の様子が細かく描写されていた。どれだけ医療が発達しようとも、放射線だけは太刀打ちできなかった。だからこそ、「患者は“生き地獄”の中でも治療を望むのか」「皮膚が剥がれ、肉が腐った状態で生きる患者に、医療者は何ができるのか」このような究極の問いが生まれる出来事であったことは間違いない。

[ゼミ生の読後コメント②]
原子力発電所の問題がニュースで頻繁に取り上げられている。あまり危険性を理解していなかったが、この本によって人体に影響する被害の大きさを思い知らされた。技術が発達する一方で自然にはないようなものを利用する怖さを感じた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?