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ゼミの取り組み 課題図書 2冊目

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辺見じゅん
『収容所から来た遺言』 


[本書の概要]
シベリア抑留で日本人兵士が経験した、驚くべき過酷な環境や重労働の日々を描く。そんな中、多くの仲間から慕われたある日本人が拷問に耐えかねて命を落とす。仲間たちは決死の覚悟で遺言状を日本に持ち帰り、日本に残る遺族に彼の想いを伝える。 

[ゼミ生の読後コメント①]
「会ったことのない息子が7歳になる」という発言は衝撃的だった。生まれたばかりの子どもが小学1年生になるまでの期間、抑留され続けた日本人が確かにいたのである。シベリア抑留は、捕虜一人一人の人生を、本来歩むべきものから大きく変えてしまった。戦争の悲惨さを体現できる1冊。 

[ゼミ生の読後コメント②]
日本の文化に触れることで、同じ故郷への生還をともに目指す仲間との絆が深まった。お互いの俳句を称え合ったり、有識者に褒められたりすることが彼らの心の支えだった。暗くて酷い描写が多い作品だったが、唯一俳句のシーンだけはほんの少し心が軽くなった。

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