詩のご紹介179 わたしの灰皿(小黒恵子作) ~エメラルドの約束

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今回の詩は、大人の詩集第2作目「エメラルドの約束」から、「わたしの灰皿」(サンドリエ)です。

「詩集:エメラルドの約束」については、下記をご覧ください。

まずは「目から」。

わたしの灰皿
~サンドリエ 「エメラルドの約束」より~
小黒恵子作 

お別れなのね
あなたの愛をひきとめる
どんな言葉もみつからないわ
最後のタバコをつけましょう
サヨナラがこんなに早く来るなんて
夢にも思わなかったあたし
ねえ そうでしょう
なんでも知ってるわたしの灰皿

おしまいなのね
ふたしで住んだこの部屋に
せめて名残りを感じて欲しいの
みじかいタバコを消しましょう
サヨナラがこんなに胸をさすなんて
今まで知らなかったあたし
ねえ そうでしょう
涙を燃やしてわたしの灰皿

 次は「耳」からお聴きください。

 朗読:大森寿枝
 
 最後まで、お読みお聴きいただき、ありがとうございます。
 次回の詩は「変身」(「エメラルドの約束」~サンドリエ~)です。(S)

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