![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88402669/rectangle_large_type_2_067f114170b1a1e5be4006be3003bf60.png?width=1200)
Photo by
azae_hiroba
No.534 小黒恵子氏の詩-1 (木曜手帖から)
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
今回からは、また少し、小黒恵子氏の作品(詩) をご紹介します。
まずは、「木曜手帖」から詩をご紹介します。木曜会について、次の様な説明が載っています。
・木曜手帖を半年分以上お申し込みくださった方は、木曜会会員と認めます。会員は、詩作品を投稿なさることができます。
・木曜会の詩の勉強をする会は、毎週火曜日と土曜日サトウハチロー先生宅において、午後六半から開いております。
![](https://assets.st-note.com/img/1665031798910-FtDHvZDV2P.jpg?width=1200)
かくれんぼしたビー玉
小黒恵子
ビー玉を ―
犬がのんで了ったんです
コロコロと逃げるのが得意なビー玉
追いかけるのがうれしい犬
鬼ゴッコの大好きな仲良しでした
透き通った黄色いあめ玉みたいなビー玉
レントゲンを撮ったら
梅の実くらいの影になって
胃の中にかくれていたんです
真っ白い繃帯をお腹に巻いて
手術台に眠ってる大きなボクサー
ハスみたいな上向きの黒い鼻を
ヒクヒク動かしています
今 わたしの手に冷たく光ってる
シッコリと重たいビー玉
フトみた壁の鏡に
セーターを裏返しに着た私がいました
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回も、「木曜手帖」から、ご紹介します。(S)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?