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美味しい現場 #1 「外見を鵜呑みにしていい」

料理が美味けりゃいい、というのはあまちゃんだ。見た目は重要だと言い切ろう。いい店というのは、だいたい外観からにじみ出ているものなのだ。

「何食べよっか〜」なんて話している時、スマホで検索して、お店の前に到着。ふと画面から目を上げた時のそのお店の佇まいで、入りたいか入りたくは瞬間的に判断されている。初対面に会う人との感覚に近い。あ、なんかいい感じの人かもと思えるならば、もう付き合う手前なのである。

ドアを開けていざ店内へ。照明の明るさ、店内の雰囲気、接客やシェフの表情…さまざまな情報が視覚、嗅覚、体中の五感からなだれ込んでくる。お腹が空いているときならなおさら、それはもう、感覚ビンビンであろう。

今日はあるビストロの取材だった。「お腹空いてますか?」など気遣いを見せながら、さくさくと調理をしながら背景を語ってくれる30歳シェフ。起業を思い立って5ヶ月後には、自分の店でフライパンを振っていたというのだから、その行動力はさすが。もちろん話し上手なだけでなく、料理も上手。笑顔で出してくれたアミューズを一口頬張って、「美味しい!」と言葉が漏れでた。やっぱり付き合えそうである。

インタビューを経て、シェフの想いや背景を聞けばもっと価値を感じられる。「私は中身派」の人はここから好きになるのかな。「初対面から決めてました♡」のようなお店はやっぱり間違いないと、自分の感覚にイイネを出す。第一印象は馬鹿にできない。ああ、今日も取材現場が美味しい。

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