ボードゲームの作り方 その5(番外編)
前回「エレメンタルトランクマン」が【デザイン先行型】×【システム先行型】のMIXでどのように生み出されたかをご紹介しました。ご紹介する際に"愛着を持たせる”という点が漏れていたので、今回は番外編としてご紹介します。
■愛着を持たせる
以前、ゲームシステムを考えるうえで大事にしている以下の5つの要素をご紹介しました。(詳しくはこちらから)
・ワクワクとワクワクを掛け合わせる
・ジレンマがゲームを面白くする
・足し算と引き算、重要なのは引き算
・遊ぶ人を具体的に想像する
・テーマとのマッチング
今回の"愛着を持たせる"は、ゲームを好きになってもらうTIPS(コツ)、スパイスと捉えてもらえればいいかなぁと自分なりに整理しています。
「エレメンタルトランクマン」では、自分の番で毎回、精霊駒をサイコロのように振ります。振った結果シンクロ(精霊駒が立った状態)すると、精霊力が得られ、その精霊力を使ってゲームを進めていきます。
■サイコロを振る行為
ところで、このサイコロを振る行為って楽しくないですか・・・?
人間はいつからサイコロを振って遊んでいるのか興味を持ったので、インターネットで検索してみました。
すると、なんと紀元前5,000年頃にはサイコロを使ってゲームをしていたようなのです!!!
こうなると、もう人間の細胞、遺伝子レベルに埋め込まれ、脈々と受け継がれてきているとしか言いようがないのではないでしょうか(笑)
そして、サイコロを使ったゲームの代表例の1つとして「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」があると思います。D&Dのプレイヤーの中には"マイダイス”を持つ人も多くいます(ダイスは、サイコロのことです)。
なぜならゲーム中のサイコロ一振り、一振りが生死を分ける大事な局面になってくるので、自分の気持ちを込められるパートナー的な自分だけのサイコロが欲しくなってくるからです。
このように、サイコロを振るだけなのに、感情移入が起きているのです。そして、使っていくことで、そこに愛着が生まれます!!!
この感情移入というキーワードは、思い返してみるとかれこれ10年以上付き合いのある凄い方が言ってくれてたことで、note書きながら、この愛着の起源を思いだしました♪
■エレメンタルトランクマンで起きる愛着
エレメンタルトランクマンでは、この振ると行為、その結果が反映される行為というのが毎回自分の番で起きます。これによって、自分の精霊駒に愛着が生まれるのです。
本当は精霊たちにキャラクター性があるともっと愛着が生まれやすくなります!世の中にあるキャラクター商品って愛着持ちやすいですよね♪
さらに、精霊駒の組み合わせによる戦略もあるので、例えば双子の精霊をつかった多面解除型だったり、光の精霊をつかった一気呵成型だったり、時の精霊をつかった確率向上型だったり、精霊王を使った一点集中型といったように、いくつもの自分の好きなパターンが生まれます。
愛着を持ってもらえるようになると、ゲームの世界に入ってもらいやすいですし、何度も遊びたくなるかと思います♪
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この記事のバックナンバーや続きは下記からどうぞ♪
ボードゲームの作り方 その1
ボードゲームの作り方 その2
ボードゲームの作り方 その3
ボードゲームの作り方 その4
ボードゲームの作り方 その5
ボードゲームの作り方 その6
ボードゲームの作り方 その7
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