七草に想う

今日は1月7日、七草。
私の生まれ育った鹿児島県は、数え七つの子どもの七草祝いを盛大にする風習がある。

髪を結い、着物を着て、神社や寺にお参りに行き、七軒の家を回って七草粥をもらう。

私も例にもれず、
5歳半の私は、朝早くから自宅前の美容室で、美容師のおば(あ)さまに髪を結ってもらい、動いても大丈夫なようにだったのか、きつめに帯を締められ、青い着物を着て、祖父母の親戚回りをした。

行く先々でお粥やヤクルトをもらうので、気がつくとお腹はいっぱいになり、鹿児島市の自宅から、加治木町の親戚宅まで移動した後くらいで、車酔いも重なり、せっかくの着物に嘔吐する始末だ。

小さい子どもの成長を祝うのは嬉しい事ですが、やりすぎには気を付けねば‥。と子どもながらに思ったのだった。

それから二十数年たち、息子たちも七草祝いを、通っている保育園系列のお寺でして頂いた。園長先生から、「昔は、七つまで生きることが貴重だったから、お祝いしていたのです。これからも命を大切に」というありがたい言葉を頂いた。

生まれたときは、ただ元気で育ってくれればいい、それだけだったのに、だんだん大きくなってくるにつれて、欲が出てきて、よその子どもと比べてしまい、これはできるようになったけど、まだできないこともいっぱいある、と不安な気持ちになることもしばしばだ。

そんなときにふと振り返るのが、やっぱり命が一番ということなのかと。明日から小学生、中学生、高校生三人の息子たちは、三学期が始まる。一年の締めくくりの学期、元気で楽しく学校に通ってくれるといいな、と思う。

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