FLOW by RENOSYの紹介
はじめに
こんにちは、RENOSYエンジニアで新卒3年目の荻野です!
今回のプロダクト紹介では私が開発を担当しているFLOW by RENOSY(以下、FLOW)についてお話させていただきます。
プロダクトについて
FLOWは不動産販売の決済・会計にまつわる業務の効率化を目的として開発されたプロダクトです。
不動産投資サービスの「RENOSY」では、仕入〜販売〜賃貸管理と不動産取引における物件の一連の流れの中で発生するお金の流れを視覚化し、会計に連携しています。そのため、物件単位でのカバレッジで考えると最も広く携わっているプロダクトと言えます。
物件の流動は月約400~500件ほどあり、それぞれ仕入決済、販売決済、賃貸承継でお金のやり取りが発生します。1件1件が大きい金額にも関わらず件数は多いので、迅速かつ確実な対応が必要です。
そこで活用されるのがFLOWです。FLOWはこれらの各業務において効率化に貢献しており、様々な自動化により現場の工数削減に寄与しています。
また、データの分散を防ぐ役割も担っており、決済にまつわる情報を一元化することで、件数も多い・関係チームも多いことによる情報の行き違いを防いでいます。
決済の流れ
ここからは決済の一連の流れを紹介しつつ、FLOWがどんな場面で活躍しているのか説明していきたいと思います。
仕入
物件を仕入れる時の決済です。SUPPLIER by RENOSYより申請される手付金の管理から始まり、最終的な精算までの一連の流れを行います。件数は多いですが、ここで入力した金額や口座情報のデータはCSVに出力することができるので、それを利用してネットバンキングで一括で精算を行うことも可能になっています。また、書類に関してはOCRを活用し自動読み取りをしてデータを集計しています。そのため、人の手を介すことなく書類に書かれているデータを取り込むことも可能です。
作成できる書類
仕入精算書、領収書
販売
物件を販売する時の決済です。仕入れと同様に入金処理から会計の計上まで一連の流れを繋ぐことができています。ここで入金情報より決済が行えていることをAGNT by RENOSYに連携することで、確実な決済連携を可能にしています。また、複数案件の入金を1回の入金にまとめて管理することも可能です。一括で入金処理を行いつつ、1件単位での細かな経理処理を行えているので、大きな工数削減に貢献できています。
作成できる書類
決済明細書、諸費用明細、譲渡対価証明書、領収書
賃貸
FLOWの役割は賃貸管理の直前までになるのですが、その賃貸管理の承継業務においてFLOWから情報を共有しています。日割りでの賃料の計算等を行なっているため、そのデータより賃料領収書を作成し、MANAGE by RENOSYに連携することでオーナーとのやりとりに活用できています。
作成できる書類
賃料領収書
参考:
データドリブンな不動産仕入を支えるシステム「SUPPLIER by RENOSY」
売上額の爆増に寄与したRENOSY最古のプロダクト「AGNT by RENOSY」
ビジネスを支える不動産の管理業務をスマートに「MANAGE by RENOSY 」
また、各業務において司法書士と連携し、リアルタイムで情報共有を行なっているため、登記関連のやりとりもスムーズに行えています。
機能紹介
一例を技術面に触れつつ具体的に紹介させていただこうと思います。
会計システムとの連携
経理は会計処理の際に、外部の会計システムを利用しています。
FLOWがリリースされるまでは以下の画像のように仕訳内容をエクセルで全て管理し、その後外部システム上で手作業で仕訳帳を作成していました。これを1件1件を人の手で行なっていたため、かなりの時間を要していました。
FLOWではその外部の会計システムとAPI連携して、自動で仕訳を作成できるようにしています。
その際使用しているものはSOAP APIです。SOAPは設計が難しい反面、非常に拡張性が高く、細かなところまで設定して連携することができます。会計では仕訳作成時に必要な項目が多く存在しますが、この特性によって上手く連携ができているのです。
データは全て通常の決済フローを進める中で集めることができ、連携のために経理が特別なアクションを起こす必要はありません。そのため余分な工数を取ることなく仕訳作成業務を自動化できたのが画期的な点です!
スプレッドシートとの連携
先述した通り、登記関連の設定では司法書士と情報の共有をする必要があります。そこでFLOWではGoogleAPIを使用してスプレッドシートと連携させることで、司法書士の必要とする情報を全てリアルタイムで管理できています。
リアルタイム性の関係上GoogleAPIを長期的に叩くため、期限付きアクセストークンなどの様々な認証の問題がありますが、GCPのサービスアカウントを活用することで長期間のジョブの実行を可能にしています。個人アカウントを使用していないので、認証情報や権限について開発者個人に依存しないことも大きなメリットの一つです。
※API連携におけるセキュリティに関しては、FLOW開発者だけでなくQAチームのご協力のもと適切に対策を行なっております。
スプレッドシートで一連の情報を管理できる
→GAと司法書士でより迅速なコミュニケーションが可能に!
現場の声
実際にFLOWを使っていただいている方の声を聞いてみました!
決済担当Kさん
Q.どんなところでFLOWの恩恵を感じますか?
A.精算書をはじめとした決済にまつわる多くの書類をボタンひとつで作成できるところです!業務の削減はもちろん金額等のチェックも効率よく、かつヒューマンエラーも少なくできるため、あらゆる面で恩恵を得ています。
Q.社内にエンジニアがいることについて、いいなと感じることはありますか?
A.現場と開発との距離が近いことで、何か懸念があったりトラブルがあった時はすぐに依頼できるところです。決済では期日が決まっているものがほとんどでスピード感が求められるので、いざという時に助かります!
また、ちょっとしたことでも相談できるので日々の業務がスムーズになります!
財務担当Tさん(プロジェクト組成時から携わっていただいている方)
Q.どんなところでFLOWの恩恵を感じますか?
A.1件1件手動でスプレッドシート管理していたものが全て自動化されたので、FLOWがなかった頃に比べると大きな工数削減につながりました!また、決済情報について確実なデータが残っているので、トラブル等何かあった際に安心できることも大きいです。
Q.社内にエンジニアがいることについて、いいなと感じることはありますか?
A.0から一緒に作ってきたので、現場とエンジニアの認識の相違が少なく、コミュニケーションも円滑なのが双方にとって恩恵があると思います!
それもあって要望をあげてから対応までのスピードが速いのがいいですね!
最後に
FLOWを開発している中で、日々の業務において開発チームだけでなく事業部の方々と直接コミュニケーションを取る機会が非常に多いと感じています。社内プロダクトということもあり直接ユーザーの声を聞いて開発しているので、事業部の方と共にプロダクトを作り上げていくという一体感を持ちながら業務に取り組むことができ、大きなやりがいとなっています。そのため現場あるいは開発が独走しているわけではないのがこの組織の良いところなのだなと常日頃感じています。
その分エンジニアは直接関わらずとも決済業務において影響力が大きいので、日々責任感を持って対応して行かなければなりません。FLOWはプロダクトとしては未熟なところも多くまだまだ課題もあるので、今後も現場の要望に安定して応えられるようチームで切磋琢磨し、FLOWをより良いものに育てていこうと思います。そしてそれらが決済の効率化に貢献できたら開発者としては嬉しい限りです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
GA technologiesに興味を持ってくれた人は会社説明資料もあるのでよろしければご覧ください。
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