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住宅ローンの金利選びに必要なのは、「金利予測」ではない

住宅ローンの金利を選ぶには、「金利予測」が必要だと考える人が多い。
ネットでの識者も、金融機関でさえ、「金利が上がらないと考えるなら変動金利を選択すべき」のような説明をしている。
しかし、そもそも「金利予測」などできるのだろうか。

シンクタンク、経済研究所、はたまた経済評論家、アナリストなど、将来の金利の予測を発表してきた。
短期的な予測としては、確かにあたったと言えるものが多い。しかし、長期的な予測は、私の知る限りでは当たったはとても言えない。

ただ、変動金利に限って言えば、これまで金利が上がらないと主張した人は、たくさんいるし、当たったように見える。
しかし、よく見てほしい。変動金利は上がらないと主張する人であっても、下がり続けると予測した人はほとんどいなかった。今では、最低金利は0.2%を切っている。つまり、長期的な予測は当たらなかったと考えている。

人のことばかり言うのも何なので、自分のことを述べよう。私も恥ずかしながら、金利予測を行い、いくつも記事を書いてきた。
5年前くらいまでは、「金利がいつ上昇するかわかならい」と金利上昇のリスクをコメントしていたが、全然金利が上がらずにオオカミ少年みたいな気持ちになっていた。日本銀行の異次元緩和がうまく行くとは思っていなかったが、10年も継続するとは全く予想をしていなかった不明によるものだ。途中からは、日本経済の異常性と、黒田前総裁の執着をやっと理解し、金利がすぐには上がらないという予測に転じた。

この5年くらいは、当たっていたと言えるとは思っていませんが、外れてはいなかったと思います。だから自分の予測をもとに金利を選んでほしいとは少しも考えていません。

住宅ローンは、35年という長い期間の借入となります。このように超長期の金利の予測ができると考えるのは、絶対に間違いです。
もう一度言います。超長期の金利予測は不可能です。

従って、「金利が上がる」とか、「金利が下がる」とか、「金利が上がらない」などという一つの読みにすべてをかけるのは、間違いだと考えています。

では、金利予測ができないという前提で、どうやって金利タイプを選べばよいのでしょうか。

おそらく銀行員に聞いても、回答は得られません。
そんな新しい金利の選び方を、これから紹介していきたいです。

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