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フェムテックの推進について(令和4年9月定例会の一般質問より)

荻野泰男の『主要重点政策』2023年版のうち、「3.健康長寿の実現と地域医療の充実」の中で「更年期対策を含むフェムテック」についても言及しました。

いわゆる「フェムテック」については令和4年(2022年)9月定例会の一般質問において取り上げた経緯がありますので、その際のやり取りを以下紹介いたします。

■ 令和4年(2022年)9月定例会 一般質問より

[◆荻野泰男]

 続きまして、更年期障害についてです。
 まず、更年期症状とはどのような症状のことを言うのか、簡潔に御説明をお願いします。

[◎瀬能健康推進部長]

 更年期症状という言葉は明確に定義されているものではございませんが、厚生労働省が行った更年期症状・障害に関する意識調査によりますと、更年期に現れる様々な症状の中で、他の疾患に起因しないものとされております。この調査では、主な症状として、いずれも本人の主観に基づくほてり、のぼせ、発汗、動悸、頭痛、関節痛、冷え、疲れやすさなどの身体症状及び気分の落ち込み、意欲低下、いらいら、不眠などの精神症状を挙げております。

[◆荻野泰男]

 それでは、更年期症状で悩んでいる方々のために市として取り組んでいることがありましたらお伺いします。

[◎瀬能健康推進部長]

 本市の取組といたしましては、30歳から50歳の女性を対象とした健康美人セミナーにおいて、更年期症状を含むこの時期特有の様々な症状や更年期を健やかに過ごすための心と体の健康づくりに関する内容を具体的にお伝えしております。

 また、市内各小・中学校で行われている家庭教育学級や地域からの依頼に基づき、更年期に関する健康教育も実施をしているところでございます。そのほかにも市ホームページで女性の健康づくりに関する情報提供を行うとともに、電話や面談による相談等を随時受け付けております。

[◆荻野泰男]

 更年期に特化した取組というのはそんなにないのかなというふうに受け止めたんですけれども、先ほど部長がおっしゃっていた厚生労働省の意識調査ですね、この結果によると、更年期障害の可能性があると考えている女性の割合が40歳代で28.3%、50歳代で38.3%であったということです。また、更年期に入る前に欲しかった情報としては、主な更年期症状の内容や程度、主な更年期症状に対処する対処法と答えた人の割合が全年代で高かったとのことです。

 更年期症状で悩む方々やその周囲の方々ですね、やはり周囲の理解というのがすごい大事だと思うんですけれども、周囲の方々が正しい情報を入手し、相談しやすい環境をつくるためにも、先ほどの厚生労働省の調査結果も踏まえて、市として情報提供や支援を拡充できないかと考えますが、市の御見解をお伺いします。

[◎瀬能健康推進部長]

 国に限らず、本市におきましても、更年期を迎える年代の方が多くなっているところでございますので、更年期に関する情報提供や体調の変化に関する悩みの解消に対応していく必要が高まっていると感じております。

 現在、国では婦人科的疾患及び更年期障害、出産についての悩み、不妊等、女性の健康に関する相談、指導を行う女性健康支援センターの整備を進めており、埼玉県ではこれが各保健所に開設をされております。

 また、国では、今後より詳細な調査を実施することとしておりますので、その結果なども参考に本市のセミナー等の内容充実を図るとともに、公的な相談窓口の情報発信などを通じて更年期に関する正しい知識の普及や悩みの解消に努めてまいりたいと考えております。

[◆荻野泰男]

 やはり個人差が結構あるものですので、本当につらい思いをしている方がいると思うんですけれども、なかなか周りの理解が得られないということも多いと思いますし、本当に症状がひどいと、お仕事していても続けられなくなったりとか、あるいは仕事で昇進できるというチャンスがあっても辞退せざるを得なかったりとか、そういったこともあるようなので、ぜひ周りの方々への理解が深まるような取組もお願いしたいなと思います。

 先ほど部長から、更年期だけではなく女性の健康というようなお話がありましたけれども、女性が抱えている健康の課題というテーマのキーワードの一つとして、近年フェムテックという言葉が注目されているようです。

 このフェムテックというものは、政府の経済財政運営と改革の基本方針2021ですね、これいわゆる骨太の方針というものですけれども、その中でもフェムテックの推進という言葉が明記されました。
 そこで、このフェムテックとは何かについて簡潔に御説明をお願いします。

[◎瀬能健康推進部長]

 フェムテックとは、フィメール、いわゆる女性という意味ですね、この単語と、それからテクノロジー、技術ですね、この単語を掛け合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決できる製品やサービスのことを指すものでございます。

[◆荻野泰男]

 最近ビジネスとしても成長分野の一つとも言われてます。民間企業と連携し、フェムテックを活用する自治体の事例も増えつつありまして、経済産業省でもフェムテックを活用し、女性の健康の課題解決に取り組む実証事業を支援しております。

 そこで、フェムテックの活用について市としてどのように考えているのか、お伺いします。

[◎瀬能健康推進部長]

 ただいま御案内がありましたとおり、国においてはフェムテックの推進を掲げておりますが、社会全体にはまだ十分浸透していない現状もありますことから、まずは現在市が実施している事業や健康教育、相談などにおいて、フェムテックについても周知をしていきたいというふうに考えております。

 また、このフェムテックの活用につきましては、国において実証事業が進められているところでございますので、その動向を注視ながら、本市が進めてきたこれまでの活動にどのように生かすことができるか考えていきたいと思います。

[◆荻野泰男]

 10月20日から22日まで東京ビッグサイトで第1回Femtech Tokyoという展示会も開催されるということで、私も時間があったら行きたいなと思っているんですけれども、ぜひそういったものもありますので、所沢市としても今後の活用に向けて取り組んでいただきたいと思います。


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