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医療者としての情報発信の難しさ
こんばんは。
僕はこんな感じに毎日記事投稿していますが、本業は産婦人科の医師をしています。
こうやって記事を書いていると、twitterで医者として名前をだし、発信しているいわゆる医療クラスターの人たちのことが目に留まります。
自分もああいう人たちみたいに情報を発信していく人気者になれるかなと妄想をしたりもしますが、一方でああいう風になりたくはないなと思うこともあります。
プロとして情報を発信することの難しさについて自分なりに考えたことを少し書いていこうと思います。
”プロとして”情報を発信しつづけるのがきつい
プロとして情報を発信する。しかもそれを継続する。
これはかなりきついことです。
プロフェッショナルたるもの、その情報には一定の信頼があることが求められます。さらにそれに対する洞察もある程度深いものが必要になってくるのです。
自分が発信した情報のすべてに責任を持たなければプロフェッショナルとはなりえないんじゃないかと僕は考えています。
間違ったことを発信してはいけないと言っているわけではありません。
間違えればしっかり謝罪と訂正をすればいいのです。
ただ、間違ったことを発信してしまうことで、その人への信頼感は少し下がってしまうでしょう。もちろん、それまでずっと積み上げてきたものが多ければ多いほどその土台は揺るぐことはないでしょう。
情報の確度を高めるだけでもきついのに、さらにこれを継続する。そのためには常に新しいものにアンテナを張り続けなければなりません。
これもまたきつい。
今までの知識をひけらかすだけではだめなのです。新しいトレンドがあったらそれにはいち早く反応し、他の人に方向性を示す。これができなければ情報の発信者ではなく、ただの詳しい人になってしまうのですから。
これは僕にはできそうにありません。僕は自分が怠惰な人間だと知っています。
職場に迷惑がかかるかもと不安になる
匿名性の高いこの時代。それと同時にその匿名性を暴き切る手段も存分に発達してきました。
ネットで炎上しようものなら、ありとあらゆる情報を駆使して特定され、職場に、家族に迷惑がかかってしまうのではないか。
プロとして情報を発信することで、それにより猛烈な批判を浴びる恐れがあることは免れない事実です。
そこまでのインフルエンサーになれるわけもないが、それでも少し考えてしまって、踏みだすことができないのです。
他のことを言いづらくなる
そして、一度プロフェッショナルとして地位を確保してしまったのなら、そこから降りることはなかなか難しいでしょう。
例えば僕が医療の専門家として情報発信をある程度続けて、人気を得たとしましょう。そんな僕が急にPCゲームがやりたいとか言い出したり、キャンプがやりたいとか言い出したらどうでしょうか。
「医療について知りたくてフォローしてくれたのに、急にそんなプライベートを発信しないでくれよ。俺らはそんなこと興味ないわ!」と、批判がくるのではないでしょうか。
せっかく自分の意見を自由に発信できる場で、ルールなんて特にないのに、自分から自分に首輪をつけてしまっている。
自分はまだ、こうやって毎日いろんな話題について触れ、好きなことを書いていきたい。その思いがあるため、特化した記事を書くことにはかなり抵抗があるのです。
プロとして情報を発信する人たちは本当にすごい
こうやって考えると、情報発信をしている専門家たちがいかに努力をして、覚悟をして、仕事を愛しているかがわかりました。
おそらく、自分がそっち側に回る可能性は高くないでしょう。
自分は普段の仕事とプライベートで精いっぱいで、プライベートの中にまで医療を持ち込んで勉強をするなんてことはできません。
ただただ目の前の患者さんを治し、日々を楽しく生きることが目標。知っている情報をできるだけ大勢の人に届けて貢献したい、という思い自体はごくわずかに残るのみだからです。
医療者の中にもこんな自己中なやつがいて、医療クラスターの人たちみたいに真面目な人ばかりじゃないことをどうか知っていただけたらと思います。
下書きなしで勢いで今日の分を書いているのでやや支離滅裂なところがあるかと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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