見出し画像

写真で切り取る時間、場所、そして記憶【写真が好き】

僕の写真趣味は妻との出会いから始まった。

結婚を意識してマッチングアプリで知り合った彼女と初めて会ったその日、その聡明さに惚れ惚れした。今まで付き合ってきた中のどんな人よりも、賢く、綺麗なその人と同じ道を歩みたいと思った。

それまでスマホで写真を撮ったりはしていたが、特段写真を多く撮るような人物ではなかった。初めて結婚を意識して交際を始めることができたとき、これからの日々をずっと記録しておきたい。そんなふうに思ったのが初めだった気がする。

一番最初はソニーのZV1を購入した。とても小さいコンデジで、それを持って旅行に行き、写真を撮り、帰ってきては2人で写真を見返した。とても楽しかった。
写真の中には見返せばいつでも楽しかったあのとき、あの場所、そして感情が思い返せた。写真なんて撮らなかったら忘れてしまうような瞬間も多い。
そんな瞬間を撮ろうと思ったのはスマホではなく、カメラを持っていたからだと思う。
カメラがなければ毎日の何でもないような景色を撮ろうなんて思わないだろうから。

もちろん、綺麗な写真ばかりじゃない。F値もシャッタースピードも、ISOも、現像のことも全く分かってなかったあの頃。そんな失敗写真すら思い出だ。

白飛びなんて言葉は知らなかった。
だけどあの日は暑かった。外で写真を撮りたい僕と、早くお店に入りたい少し不機嫌な彼女。
なんでざみざみとしたノイズが出るのか分からなかった。
ただこのビールを注いでくれた元気な店員さんと、すごく期待したけどあまり好みじゃなかったビールの味を今でも覚えている。
歩きながら写真を撮ると普通に写真はブレるということも初めて認識した。
SS 1/30(プログラミングオート)で撮ってるからそれも当たり前なのだが。
この不思議な照明のトンネルがやたらと長くて、いろんな人の話し声が反響して面白かったのが印象的だった。

そして半年後に彼女にプロポーズをして受け入れてもらった。僕からは婚約指輪をもちろんプレゼントした。
彼女からはα7cをお返しに頂いた。本当に嬉しかった。
これからどんなことも全部綺麗に残してやろうと心に決めた。

そこからはレンズを買い、写真を撮りまくった。少しでも出かけるときはカメラを持っていった。妻からはうざがられることもあったが、それでも持っていった。何気ない日常を切り取りたいから

初めて結婚指輪が届いた日
今ならもう少し上手に現像できる気もするけど、その時の技量ですら思い出の一つ
ただコンビニに車で行った時の帰りの車内
コンビニにいって帰ってくるまでに撮った写真はこれだけ。
だけどカメラがなければこの日に2人で同じ野菜ジュースを飲んだことなど全く覚えていなかったろう。
旅行先の寺で一枚。撮り方も少しずつ工夫できるようになってきた。

そして結婚式

結婚式前の写真撮影の時ですらカメラを持っていった。
僕にとっての婚約指輪だから

僕は妻に人生を捧げ、代わりに思い出をたくさんもらっている。
写真がそれをずっと保管していてくれてる。

僕のこれからの人生もずっとカメラを手元に写真を撮り続けるのだろう。
直近では子どもが生まれたので、より一層カメラを手放せなくなってしまった。

生誕10分 この時よりも大きな声で今日も泣いてくれてます。

人間の記憶は限りある。写真があることで時、場所、感情、記憶、全てを思い出せる。
妻と出会わなかったら始めなかったであろう趣味。

これからも「写真」を大事にしていきたいと思います。

ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?