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④マーケティングの理解:商品企画のための「売れる商品コンセプトの作り方」

皆さん、こんにちは。このシリーズでは、商品企画初心者に向けて「売れる商品コンセプトの作り方」を説明していこうと思います。

僕は、2005年から、食品メーカーの商品開発部門やマーケティング部門で数多くの商品企画に携わってきました。また、マーケターとして多くのメンバーの育成に取り組んできました。その経験から感じたことは、新商品企画は事業の根幹を支える仕事であるにもかかわらず、多くの場合、メンバー個人の発想とスキルに依存しているということです。

経験上、商品企画のスキルUPには時間がかかります。このシリーズでは、僕が社内セミナーでメンバーに伝えている理論と考え方をできるだけシンプルにまとめてみます。商品企画初心者や、メンバーを育成されている上司の方々に、少しでも参考になれば幸いです。よろしくお願いします。

マーケティングとは

マーケティングの定義はいろいろありますが、分かりやすいのは「売れる仕組みづくり」や「顧客の創造」だと思います。メーカーは自社の商品を売ることで利益を上げ、企業として存続しなければなりません。そのためには「競争に強い商品を作り、定番にすること」が王道です。これこそ、マーケティングの結果として得られるものです。

マーケティングのプロセス

マーケティングは大きく分けると3つの思考プロセスに分かれています。

①環境分析 業界や市場構造の理解、競合分析、自社分析
②戦略立案 目的、ターゲット、戦い方の決定
③戦術策定 マーケティングミックス(4P)策定、実行と検証

この3つは、車の運転で言う「認知・判断・操作」と同じです。正しく状況を把握し、何をすべきかを正しく判断し、正確に操作すれば、事故を起こすことはありません。

商品企画は、③のマーケティングミックス(4P)の1つ、プロダクトを具現化するプロセスの一部です。でも、その前に、どんなターゲットに対し、どう戦うのかという②戦略立案が必要です。そしてその戦略は、①環境分析が正しくできていないと意思決定することができません。つまり、①②③のプロセスはバラバラではなく、整合性と一貫性がなくてはいけません。商品コンセプトを作るときも、①②③の全体像を考えることが大切です。

広義のマーケティングと狭義のマーケティング

ここまで、お話したマーケティングとは、マーケティングプロセスを通じて「売れる仕組みづくり」を実践することです。商品企画、商品開発も含めたメーカーの企業活動そのものであり、ここではそれを広義のマーケティングと定義します。一方で、WEBマーケティングの業界などでは、すでにある商品やサービスをどう売れるようにするか、どのような仕組みを作るか、という活動をマーケティングと呼ぶ場合もあります。ここではそれを狭義のマーケティングと定義します。狭義のマーケティングは、③の実行プロセスの一部で「集客」や「認知獲得」「興味喚起」「ファン化」などの施策立案と実行や検証を意味します。これも非常に専門的な知識とノウハウを必要とするプロセスです。

マーケティングの対象

このブログでは、メーカーの商品企画を対象に「商品」のマーケティングについてお話しています。でも、マーケティングの対象は「商品」だけではありません。「企業」「事業」「ブランド」など様々なものがマーケティングの対象になります。「ブランド」を対象としたマーケティングのことをブランディングと言うこともあります。最近では「地方」や「自治体」などもありますね。「個人」を対象にしたパーソナルブランディングもマーケティングの1つの形だと思います。

このように、マーケティングは様々なものを対象に行うことができます。商品企画を通じてマーケティングスキルが身に着けば、マーケターとしていろいろなものに応用が効きますので、ぜひ取り組んでみてください。

まとめ

このブログのテーマである「売れる商品コンセプト作り」はマーケティングプロセスの一部であり、成果の一つです。商品企画を学ぶことはマーケティングを学ぶことになりますので、このブログを通じて1人でも多くのマーケターが生まれると嬉しく思います。

図解マーケティング

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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