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地域の食を支え続ける。猟友会の顔も持つ農家さんー浅野博さん

代々続く農家に生まれ育った浅野さん。
「このあたりはみんな養蚕をやっていて、見渡す限り田んぼ以外は桑畑が広がっていた。昔の手伝いと言ったら桑切りや運び出し。お蚕がだんだん廃れていって需要がなくなり、桑の木を抜いて今の畑になっていった。景色はすっかり変わったね」。
お話をお伺いした場所も元々は養蚕で使われていた蔵で、お蚕さんを育てるための工夫がこらされている。

会社員として勤め始めた頃には養蚕も衰退し始め、米、野菜の栽培が中心となっていったそうだ。勤めながら実家の畑の手伝いをする生活を続け、引退後には畑を引き継ぎ、野菜の栽培を本格的に始めた。

とうもろこし畑

浅野さんの主な出荷先のひとつに地元発祥の大型スーパー「ヤオコー」がある。同スーパーでは1993年に地元野菜コーナーが設置され、新鮮な野菜が販売されている。設置当初から浅野さんのお父さんが野菜の出荷を始め、以来30年間ほど、現在に至るまで町に暮らす人々の食を支えている。

ヤオコーの地元野菜コーナー(テレ玉ビジネスウォッチより)

「自分の名前を出して売るのだから、きちんとした良いものを責任持って販売したい。野菜を食べた人から美味しいという声が届くとやっぱり嬉しいですね」と照れながらも話す。

あまーいとうもろこし!

猟友会の一員としての顔も持つ浅野さん。「元は自分の畑で使うために罠の資格を取得しましたが、今では担当している地区に設置された罠の見回りを欠かさず行っています。動物が捕まったという連絡があれば、現場に駆けつけます」。
近年獣害の被害が拡大する中、農家や自給的に野菜を栽培する人たちにとって、猟友会の存在は欠かせない重要な存在である。

撮影:地域おこし協力隊 平岩寿之(@whereisogawatown)

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