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73.言い切る

なかなか自信をもって言い切ることができない人もおられると思います。私も昔はそうでした。「言い切る」ことの大切さについて書きたいと思います。


覚悟・責任

この言葉に何度も助けられたことがありました。

20代の頃は自信が無かったために、何事もはっきりと言い切ることは出来ませんでした。

しかし、経験を積み30代に差し掛かると、少しづつ言い切ることの大切さが分かってきました。

それは次のことだと理解出来たためです。

言い切る=覚悟

逆に考えると、覚悟がないから言い切ることが出来ないと言えます。そして覚悟を深く考えると

覚悟=責任

このように考えられます。つまり、言い切ることができないのは、「覚悟」「責任」も持てないから言えないのだと、このことを理解するまでに時間がかかりました。


信頼を得るために

このことを理解すると、逆に言い切れない人に出会うと、もどかしく感じることがあります。

でも、自身の若い時を振りかえった時に

言い切る=覚悟=責任

これを理解していないがために、言い切れなかったことを思い出すと、殆どの人はそうなんだろうなと感じます。

逆に「言い切る」が出来るようになると、変な自信がついたりします。そして周囲からも「信頼」を得ることになります。

状況によっては言い切ることが難しい状況もあるかもしれません。

しかし、そのような状況でも、強い気持ちで言い切ることで、そこに向かう覚悟を持つことができますし、自身を鼓舞することができます。

そのようなことから、厳しい状況であったとしても思い切って言い切ることをお勧めします。

そして、そこに向かって誠心誠意努めてください。

時には言い切ったことが実現できない場合もあるかもしれません。結果、周囲からの批判を受ける場合もあります。

でも、その時の覚悟と責任、そして行動は自身をより強く成長させてくれます。

それを続けていく事で、いつしか信頼を得ることにつながっていくはずです。


ある現場での経験

その現場では、現場を仕切っていた方の権力が大きく、見た目も強面でだれも逆らえないような雰囲気がありました。

以前の記事でも少し書きましたが、私は見た目は全く気にしないので、そのような人にも普通に接するのが、私のポリシーです。

お客さんの実稼働が始まり、稼働立ち合いをしていた中でシステムが停止しました。

そして、現場の担当者があたふたしていて、私にも罵声を浴びせるような態度を取っていたのですが、そもそもこのシステムには1つ問題がありました。

古いシステムからの置き換えで、装置は従来の物をそのまま利用する形だったのですが、元のソフトを作った会社が資料を残していなかったため、仕様が不明でした。

装置を作った会社にも資料が残っておらず、完全なブラックボックスです。

プログラムコードも無く、調べることも出来ないので、少しだけ残っている資料をもとに装置を動かしながらプログラムを作っていました。

ただ、どうしても調べきれない部分があって、この条件を意図的に作ることが難しいため、もし想定が外れた場合のことを考えて、制御プログラムを2重に作り、1つがダメでも、それを補完できる仕組みにしておきました。

現場の人達があたふたしている所に、現場の管理者の方が来られて

「何があったんや」

と、威圧感半端ない雰囲気で現れました。そこで私が

「少し状況を確認するので、15分下さい。そして、30分以内に必ず復旧させます。」

と、自信満々に言い切りました。この時、内心は

「ああ~やっぱりだめやったか><、30分以内はギリだな・・・」

と、思いましたが言い切ったからには、何が何でも動かさないといけません。

もともとトラブル前提で、メモリの中身を見て触れる仕組みを入れていたので、状況を確認すると

「やっぱり、このタイミングはダメか・・・ということは、このサポートが有効やから、メモリ書き換えて、動作させるようにすれば行けるか」

と、メモリの値を書き換え、サポートプログラムを動かし、装置を再起動します。この時の心境は

「行けるはずだけど、動かんかったら、首つらんといかんな・・・」

と、思いながら再起動すると無事動きだし、以降は問題なく動き続けました。

そして、私に怒鳴っていた人や、現場の管理者の所に行き

「想定内の問題だったので、これで大丈夫です。心配おかけして申し訳ありませんでした。」

と、伝えた所、現場の管理者の方が

「流石やな」

と一言、そして事務所に帰っていきました。

もし、この場面で自信の無い態度を取っていたら、大きな問題になっていたと思います。


困っている人に対して

このような追い詰められた経験を幾度もしていると、自身が当事者でない場合でも

「何かできることはないか」

と、考えるようになります。

追い詰められた状況では、罵声を浴びせたりプレッシャーをかけた所で、何も解決しません。むしろ、問題がさらに悪化する方向に向かいます。

このことは、自身の経験上、間違いないと言い切れます。

大切なことは、問題を解決することで、人を追い詰めることではありません。

もし、そのような状況を経験することがあれば、何が目的で、何をすべきかを冷静に判断してください。

そうすることで、状況を良い方向へ変えていくことが出来ます。


まとめ

人生の中では、様々な経験をすることになります。時には逃げ出したくなるような場面もあると思います。

でも、そこで勇気を振り絞って立ち向かう事で、状況が変わる事があります。

もちろん、立ち向かうにはある程度の勝算は必要ですし、その準備も大切です。

人は多くの困難を乗り越えていくことで、成長し、謙虚さを知ることが出来ます。

このような経験の積み重ねで、人として磨かれていくのだと感じます。

いつの日か、人生を振り返る日は誰にでも訪れます。その時に、後悔の無い人生であったと言い切りたいですね。

それが、人の生まれてきた意味なのかもしれません。

お気持ち感謝に尽きません🙇‍♂️