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【休憩 番外編】水の声 私からのメッセージ

皆さんこんにちわ。いつも僕が書いた水の声を読んでくださって、本当にありがとうございます。

さて、物語も中間点に達しました。ここからの後半は意外な展開になります。夢に出てきた坂本久美子という存在。そして、坂本久美子そっくりな自分の泳ぎはいったい何なのか?鈴木龍平との闘いは行われるのか?

そして、マドンナ的存在の新木めぐみとの関係は...?

乞うご期待!なんですが、その前に、この物語が出来たきっけを皆さんに知ってもらいたいと思います。

ここNOTEにも素晴らしい著者の皆さまがいてくださります。皆さま本当に素晴らしい物語を書いていると思いますが、大変失礼な話なのですが、実は僕は小説というものを読んだことが殆どなく、読んだことがある本と言えば、ビジネス書であったり、仕事関係のものであったりと、会社の代表取締としての参考書を読んだ程度で、実際に小説を読んでその情景を思い浮かべるという経験をしたことがないのが僕なんです。

それではなぜ、この物語が書けたのかと言えば、実際にあった自分の経験が土台となり、6歳の子供(娘)がプールで発した言葉、そう『水の中で声が聞こえるよ』という子どもながらの言葉が絶妙にリンクし、娘が発したその瞬間にこの物語の構成が出来てしまったから書いたというのが事の発端です。

その日の夜にはこの物語の殆どが出来上がってしまい、数日掛けて修正を施しただけで、そんな経験はありませんでした。

では、僕が実際に経験した水泳での経験をここに書き記します。この後から始まる水泳大会の内容と酷似する部分が出てきますが、物語のネタバレではありませんので安心して読んでいただけると嬉しいです。

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中学生の時。
実は僕は小学生の頃から水泳が大の得意でした。
でも、水泳部に入ることはなく、部活も卓球部の半分幽霊部員のようなそんな人でした。
水泳部に入らなかった理由は、大好きな水泳を指導されることが嫌だったから、というくだらない理由でした。
僕は小学生の時、水泳部員でもないのに検定試験を受けました。
理由は、検定バッジがあれば市営プールの50メートルプールに入れるからと言う、たったそれだけの理由だけでした。
そうすれば大好きな水泳を自分で研究できる。
夏休みの間は毎日のように通ったものでした。
(今も夏にはプールで泳いでいます)

ここで当時高校生だったすごくきれいなお姉さんと出会います。そしていきなり声を掛けられ、僕の泳ぎには欠点があると教えてくれます。この高校生のお姉さんからの指導が僕の泳ぎを早くしてくれたんです。ある意味では初恋というよりは、子どもながらにすごくうれしい瞬間で『明日も来る?』って言われて通うようなそんな夏休みでした。でもそれはたった3日だけで、その後お姉さんの姿はありませんでしたが、一か月後くらいの地元新聞に彼女は県大会で好成績を収めたという記事と共に、写真が載っていました。僕は子供ながらに物凄い人に指導されたんだと驚いていました。

そこから数年経ち、中学3年の水泳記録会。
今でも忘れない出来事がありました。
最初、出席番号順の自由形で泳ぐ時、僕ともう一人以外の5人が水泳部所属の人達だったんです。
それまで、学校では水泳を本気で泳ぐ事をしなかった僕は、自分の研究と、あの綺麗なお姉さんの指導は正しかったかどうかを試したいと、その場で思いました。
この水泳部の5人に勝ったら俺最高と勝手に決めつけて。


スタートして僕はお姉さんの教えと、自分で研究した泳ぎを初めて実戦の場で使います。
僕の泳ぎは自分で言うのもおかしいけど、いかに水飛沫(みずしぶき)をあげず、静かに、そしていかに早く泳げるかの研究でした。お姉さんの指導は美しく泳ぐことが何よりも重要という教えだったのです。水飛沫をあげず、静かに、そして確実に早く進む僕の泳ぎは、そのお姉さんの目にとまり、彼女は僕に興味を持ち、声をかけてくれたと言っていました。

君はもっと早くなる。私教えてあげる!!

その言葉に、子どもながらに僕は凄く嬉しくなっていました。


結果は僕が一位
次の人がまだ残り5メートルラインにいたのをよく覚えています。
「俺最高!!」
これで終わって早くプールサイドで寝ようと思っていたんですが、担任が最後のクラス対抗リレーのアンカーにその場で任命したんです。
僕は寝たいから嫌だと断ったのですが、最終的には諦めるしかありませんでした。
...気が重い。
やりたくない。

これが本音でした(笑)

そして始まったリレー。
自由形は最後。
僕が泳ぐ頃には7クラス中7位(ビリ)だったんです。
ま、急に決まったリレーの選手。
何位であれ誰も文句は言わないだろうと思い、僕はプールに飛び込みました。
僕が水泳を好きになった理由がもう一つあります。
それは水の中は常に静寂だと言うこと。
中学は受験勉強だのなんだのって正直忙しない毎日。
これは社会に出てもそうなんだけど、プールの中はいつだって静寂。
この静寂が大好きだったんです。
だから水泳が好きだったと言うこともあるんです。


さぁ始まったアンカーの自由形。
僕は自分の研究に忠実になり、水飛沫をあげない静かな泳ぎをし続けました。
無事ゴール。
結果は○位(物語でわかります)
ビリから一気に○位までにしました。
プールから上がる際には教師が手を差し伸べるほどでした。


実はこの泳ぎ、我が子2人にしっかりと伝授しているんです。
上の娘は同じように水泳記録会において水泳部相手にぶっちぎりで勝ち、下の息子はそれまで泳げなかった25メートルを一発で泳ぎきれるようになると言う事にもつながるんです。
当時僕は水泳部に誘われはしましたが断り続け、実際には無記録の水泳部に勝った人間であると言うだけです。
当時はそれでよかったんですけど、今になって思うようになるんですよね。
もしもあの時、本気で水泳の大会とかに出てたらどこまで行けたんだろうって。
後悔はないんですが、そんな風に思うようにはなる年齢になりましたね。

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これが僕が実際に経験した水泳での経験です。

物語でいう【水の声】6歳児の娘の言葉+高校生のお姉さん(クミコさん)がモチーフになっています。この二つが合わさった瞬間に、この物語の全貌がすべて出来上がったのです。自分でも信じられない瞬間でした。

音楽で例えれば、ビートルズのイエスタデイという名曲は、ポール・マッカートニーが夢の中で聞いた曲をおきた瞬間に自分で奏で3分で出来上がってしまったという有名な話があります。それとはレベルも格も違いますが、自分に起きた『イエスタデイ』の瞬間がこの小説です。

さぁ、物語は後半戦。水泳大会で、主人公小川純は水の声の教えそのままに泳ぎだします。そして、その泳ぎはその会場にいた、この物語で最重要人物であるある人間の登場により意外な方向へと向かいます。そしてその出会いが、この水泳ど素人の小川純に大きな義務を負わせることになります。

明日以降、この物語の続きをここに書き記していきます。

楽しんで読んでもらえると嬉しいです。

皆さまに感謝をこめて。

2021.7.2 著者:小川 純


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